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「彼らは必ずあなたと戦うであろう」ものみの塔 1978 | 3月15日
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20 どんな国際的反応のゆえに,エレミヤ級は神から与えられた任務の遂行に勇気を必要としますか。
20 エレミヤ級の人々がこの任務を果たすには勇気が要ります。というのは,彼らが告げる音信は世界中どこでも受けのよいものではないからです。昔のエレミヤのように,彼らは世の諸国民の滅びを告げ知らせなければならないからです。(エレミヤ 25:15-30)したがって彼らは,滅びに定められているそれら諸国民の熱狂的愛国主義に同調することはできません。現代の国家主義的精神を吸収することはできません。今日の王たちや支配者たちはエレミヤ級の告げる音信を,扇動的で忠誠を欠いたもの,臣民の士気を損ない国防力を弱めるものと考えます。そのために彼らは,エホバの預言的音信を現代の世界に宣明する彼らを脅かします。多くの場合,エレミヤ級を圧迫し,また様々な形の罰を加えて,脅しが口だけでないことを示し,エレミヤ級に活動を思いとどまらせようとします。ですから,エレミヤに倣って,人よりもエホバを「諸国民の王」として従う必要が生じます。それこそ西暦一世紀のキリストの使徒たちの行なったことです。―使徒 4:19,20; 5:29。
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『彼らはあなたを打ち負かすことはない』ものみの塔 1978 | 3月15日
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『彼らはあなたを打ち負かすことはない』
1,2 この「終わりの時」に,エレミヤ級にはむだに過ごす時間はありません。それはなぜですか。
第一次世界大戦が終わってベルサイユ平和条約が締結された年,すなわち1919年は,油そそがれたエレミヤ級にとって転換点となりました。彼らは,ハルマゲドンにおける,来たらんとする神の戦いの間にこの事物の体制が滅びるとのエホバの音信を,聖書の明確な言葉で伝えました。―啓示 16:13-16。
2 1919年から57年以上経過した現在,むだに過ごす時間は確かにありません。エレミヤの場合,迫り来るエルサレムの滅びを告げ知らせる時は限られていて,40年しかありませんでした。現代に住む,エレミヤに対応する人々にも限られた時間しかありません。わたしたちには目覚めているべき十分の理由があります。エホバは,エレミヤ級に権限をお与えになってから多くの年月が経過した現在でも,諸国民が住むこの「終わりの時」と特に関係のあるご自分の目的に目覚めておられます。(ダニエル 12:4,新)この「終わりの時」が終わる時になすべく意図しておられることに常に目覚めておられます。エレミヤ記 1章11,12節はそのことが確実であることを示しています。
3,4 エホバはご自分の目的についてご自分が目覚めておられることを,エレミヤにどのように示されましたか。そこでわたしたちがどんなことを自問するのは正しいことですか。
3 「そしてエホバの言葉は引き続きわたしに臨んで言った。『あなたは何を見ているのか,エレミヤよ』と。それでわたしは,『アーモンド[ヘブライ語,シャーケード]の木の横枝を見ています』と言った。するとエホバはさらにわたしにこう言われた。『あなたはよく見た。わたしは自分の言葉に関しそれを実現させるためにずっと目覚めている[ショーケード]からである』」。
4 油そそがれたエレミヤ級に属していようと,あるいはその級を活発に支持する人々に属していようと,今日のわたしたちのうちだれが,個人として目覚めていることをあえてやめるでしょうか。もしわたしたちがエホバご自身に見倣うなら,わたしたちの行ないは賢明です。ご自身が目覚めておられることを例示するために,エホバはエレミヤに幻の中で「アーモンドの木の横枝」をお見せになりました。「アーモンドの木」に相当する語(ヘブライ語でシャーケード)が「目覚める者」という意味を持つことをエレミヤは知っていました。この木は春になると一番先に目覚めて花を咲かせます。諸国民や諸王国が入りつつあった時期に目覚めた点でエホバは「アーモンドの木の横枝」に似ていました。エホバの預言はある特定の時に適用し,その時にエホバはそれを遂行されます。エホバの言葉は,エホバの側の怠慢のゆえに果たされずに終わるということは決してありません。1978年の今日,わたしたちはそのことを信じているでしょうか。
5 エホバはご自分の音信の緊急性が増しているのに目覚めておられることを,どのように示されましたか。またわたしたちはこれにどのように自分を合わせなければなりませんか。
5 エホバは,この「終わりの時」に入ってから幾十年もの間ずっと目覚めておられたために,エレミヤ級を遣わして諸国民や諸王国に警告させることを続けてこられました。(歴代下 36:15,16,新; バイイングトンと比較してください)諸国民や諸王国に対してエホバが裁きを下される時がいよいよ近くなるにつれ,エホバがそのような警告を,とりわけ個人的な立場を取らねばならない個々の人の益のために世界中に伝えさせるようにすることは一層の急務となってきます。エレミヤ級の人々は,エホバがいずれの時にも劣らず目覚めておられ,時間通りに事を行なう用意をしておられることを心に銘記して,彼らの音信の緊急性が増していることに常に目覚めていなければなりません。彼らはその音信を広く伝える着実な活動によって目覚めつづけているべきです。
この体制の終わりに対する責任
6,7 次にエホバがエレミヤに示された例えから,現体制の切迫した滅びについて何を知ることができますか。
6 エホバの霊感による言葉からわたしたちは,現在の事物の体制の上にさし迫っている破滅の源を知っています。したがって,破滅が来る方角,およびそれに用いられる力も知っています。またこのことについては,エレミヤを「諸国民に対する預言者」として任命されたときにエホバがエレミヤに送られた例えから,さらに手がかりを得ます。
7 「また,エホバの言葉がわたしに二度目に臨んで,『あなたは何を見ているのか』と言った。それでわたしは言った。『吹きあおられる口の広い料理鍋を見ています。そしてその口は北からそれています』と。これに対しエホバはわたしにこう言われた。『北から災難が地の全住民に向かって解き放たれるであろう。『いまわたしは北のもろもろの王国の全家族を呼ぶ』とエホバは仰せられるからである。『そして彼らは必ずやって来て,各々自分の王座をエルサレムの門の入り口に,また彼女の周囲一帯のすべての城壁に向かって,さらにユダのすべての都市に向かって据えるであろう。そしてわたしは彼らと共にそのすべての悪に対するわたしの裁きを語る。彼らがわたしを捨て去ってしまい,他の神々に犠牲の煙を立て,自らの手の業に身を屈め続けるからである』」― エレミヤ 1:13-16,新。
8 幻の料理鍋が吹きあおられていたのはなぜですか。またその鍋が北から別の方向に傾けられていたことは何を示していましたか。
8 エレミヤが西暦前647年に起こされ,「諸国民に対する預言者」として任命されたことを,わたしたちは覚えています。当時エルサレムとユダの地にはすでに悲惨な問題が起ころうとしていました。エレミヤの幻の中に出てきた料理鍋の中で煮られていたものは,変節したエルサレムとユダの他の諸都市にとって良いものではありませんでした。料理鍋が「吹きあおられていた」目的は,鍋の中身を冷ますためではなく,この大鍋の下の火の炎をあおぎ立てるためでした。鍋の広い口が北から別の方向へ傾けられていたということは,煮えたぎるその熱い中身が,南方に横たわるものの上にそそぎ出されるという意味でした。それはエルサレムとユダの地を意味しました。彼らの上に臨むその災厄は南方のエジプトから北上することにはなっていませんでした。それは北方の道を通って南下するのです。―エレミヤ 4:6,7; 6:1,22。
9 エレミヤはその象徴的な「料理鍋」の中身がどのようにユダの地の上にこぼされるのを見ましたか。
9 エホバがユダの地の上にあけられる象徴的な料理鍋の中身は,「北のもろもろの王国の全家族」です。したがってバビロンが,ユダの地のこの侵略の主導者となるでしょう。というのはバビロン帝国は当時聖書預言の第三世界強国にのし上がりつつあったからです。エレミヤは預言者として,その象徴的な料理鍋が,西暦前620年に,バビロンの軍隊によるユダの地の第一次侵略をそそぎ出すまでに27年待たねばなりませんでした。それから三年後,その象徴的な料理鍋の中身はまたこぼさ
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