質問箱

● エホバの証人による葬式はどのように執り行なわれますか。

宗教儀式は何も行なわれることはなく，聖書に基づく短い話だけがなされます。協会の備えた葬式の話の筋書きが会衆に保管されています。この話の目的は遺族を慰め励ますことと，王国の希望について証言することです。（イザヤ 61:1，2）話は，遺体を火葬にした後（またはその前），王国会館または他のふさわしい場所で行なわれます。王国会館を使用するためには長老団の許可を得なければなりません。

葬式を取り決めるにあたって，偽りの崇拝の考えを示すようなものが少しも入り込まないよう注意深くあるべきです。葬儀屋には，宗教的な装飾具，造花，十字架その他のものは一切不要であることをあらかじめ明確に告げ，実際に運ばれて来るものすべてをよく点検します。会場をふさわしく飾るために生花を用いることは何も問題がありません。故人の写真を飾ることはそれを拝ませることになりかねないので勧められておりません。だれかが「御霊前に」と言って金品を差し出す場合には，葬儀の費用の一部としての寄付または遺族に対するお見舞いであれば，感謝して受け取ることができる旨を親切に伝えることができます。これらの事を葬式の依頼者に最初から十分明確に説明しておくのは大切です。そうすれば当惑する事態が生じるのを避けられるでしょう。仏式などの方法を主張する人がいれば，他の場所で別個にしてもらうようにすべきです。―コリント第二 6:14-18。

出席者の会話や服装は真の崇拝に調和したふさわしいものであるべきです。神聖ぶった態度や黒を強調した陰気な装いは避けます。死別への悲しみは自然なことですが，クリスチャンは明るい態度で他の人に接し，復活の希望の喜びを語り合って励まし合うでしょう。（テサロニケ第一 4:13）また，葬式の話の間，信者でない遺族が聖句を読めるよう，近くに座って聖書を開いてあげることもできます。一般の出席者に適切な冊子や文書を贈るなら，一層良い証言となるでしょう。話の終了後に簡単な茶菓のもてなしをするかどうかは個人的な事柄です。会衆の成員は遺族を慰め，葬式に関連した色々な事柄を手伝うなどして温かい援助の手を差し伸べることができます。

「会話するための話題」

人を幸福にする本 ― 聖書

創造者は与えることによって幸福であるように人を造られた ― マタイ 7:12。

このことを教える聖書には人を幸福にする教えが満ちている。

わたしたちの教える能力を改善する

¹ 良いたよりの奉仕者として，わたしたちは弟子を作る責任をゆだねられてきました。（マタイ 28:19，20）過去5年間だけでも，日本だけで3万2,000人近くの新しい弟子たちがバプテスマを受けました。この事は宣教におけるわたしたちの努力にエホバの祝福があったことを示しています。しかし，これらの新しい弟子は，他の人々を教えるように皆十分に訓練されてきたでしょうか。実際，わたしたちすべては，弟子を作る業における教える能力をよく注意して高い水準に保ってきたでしょうか。わたしたちは真理に固く据えられた弟子を作っていますか。そして，それらの弟子たちは他の人々を援助できるように教えの術の点で訓練されているでしょうか。

² 現在わたしたちには教えるための二つの優れた手引き，新しい人たちのための「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」と，さらに進んだ研究生用の「唯一まことの神の崇拝において結ばれる」があります。これら教えるための手引きを効果的に用いるなら，キリストの弟子となるようさらに多くの人々を援助する助けになることでしょう。したがってわたしたちは，教えの様々な特質になお一層注意を向けることが大いに必要です。それらの特質は，わたしたちやわたしたちの教える人々がクリスチャンとして何事にも欠けたところのない者となるのに役立つのです。―テモテ第一 4:16。テモテ第二 3:16，17。

イエスは教え手であられた

³ 偉大な教え手，イエス･キリストは，他の人々を教える点でわたしたちの従うべき型を示されました。イエスはみ父エホバ神に倣われました。（ヨハネ 5:19; 6:45; 8:28）イエスはご自分の教えておられた人々に個人的な深い関心を示されました。弟子たちを愛し，その益のために自ら犠牲を払われたのです。（マルコ 6:31-34）その教え方は権威があり，霊感された神の言葉にしっかりと基づくものでした。（マタイ 7:28，29）また，ご自分が教える人々をき然として扱われた時でさえ，しんぼうを示し，常に親切でした。イエスは教えの術の点で完ぺきでした。他の人々に行なうようにと励ました事柄を自ら実行し，模範をもって教えられました。また，ふさわしい例えをお用いになりました。（マタイ 13:34）質問を巧みに用いて思考力を刺激されました。（マタイ 17:24-26）強調のために，また要点が聴き手の心にしっかりと確立されるように強調のための繰り返しも用いられました。（ヨハネ 21:15-17）イエスはただ単に知識を伝えるためにではなく，理解を深めさせ，弟子たちが信仰やエホバとの密接な関係を培うのを助けるために教えられました。そして，弟子たちが産出的な奉仕者となり，信仰にしっかり留まる上で必要としていた資質を彼らの内に築かれました。―使徒 1:8。

⁴ 最近クリスチャンの弟子になった幾千人もの新しい人々の一人であっても，長年の経験を持つ者であっても，わたしたちは皆，偉大な教え手イエスの模範をしっかりと見倣うよう努めるべきです。「わたしたちの王国宣教」の続く何号かには，わたしたちの教える能力を改善する助けとなる記事が載せられるでしょう。

開拓者にならせるものは何ですか

¹ 開拓者にならせるものは何ですか。各自はこの質問に異なった仕方で答えるでしょう。開拓者とは野外宣教に用いるためのより多くの時間のある特殊な人々のことだと言う人がいるかもしれません。あるいは，特定の健康や年齢の有利な面，経済的に安定していること，あるいはこの世での学習能力が開拓者になるのを可能にすると指摘するかもしれません。それらは要素ではありますが，人が正規開拓奉仕に入り，それにとどまるのを可能にするものを完全に説明してはいません。

² ある程度の良い健康や十分の資力がありながら開拓者でない人は大勢います。一方，比較的健康に恵まれず，物質面で限られていても忠実に開拓奉仕にあずかっている人たちもいます。良い健康状態にある人で，固定収入のある退職した人や一時的に仕事をしていない人で正規あるいは補助開拓奉仕を考慮できる人がさらにいるでしょうか。結局のところ，事情が許して開拓者になった人たちは，それを望んだゆえになったのです。その願いは，愛，感謝，熱意，忠節を含む多くの要素の結果です。その願いが十分に強くなると，一見山のような障害物も克服することができるのです。―マタイ 17:20。

³ 人が真理において進歩し，正確な知識に満ち，野外奉仕で努力するにつれ，その人は他の人が真理を学ぶのを助けるという喜びを経験します。その人の奉仕は意味を持つものとなり，達成感をもたらすものとなります。骨折りの実が喜びのいわれとなるのです。（伝道 2:24）そうした良い業は，敬虔な特質を培い，実行した結果です。（ペテロ第二 1:5-8）これら基本的な要素があって，開拓奉仕をしたいという願いが生じるのです。（ペテロ第一 4:2）最近正規開拓者たちの新最高数を見ていることは，大勢の方々がこの願いを培ってきたことの表われです。

⁴ 開拓奉仕という目標をとらえ，全時間奉仕