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  • 人種的優越性なるものについて
    目ざめよ! 1978 | 1月8日
    • 奴隷制度が彼らに被らせたもの

      アフリカ人は西インド諸島にまず連れて行かれるのが普通でした。そこで彼らは“慣らされ”,奴隷として仕込まれてからアメリカに船で送られたのです。集団的な反抗を防ぐため,同じ部族の出身者を別々にする方策か採られました。家族でさえも引き離され,売買人や新しい主人によって新しい名前が奴隷に与えられました。黒人を卑屈にさせ,従順にならせることが目的とされました。そうする過程において彼らの人格はゆがめられ,知性は抑圧され,そして反抗の空しいことを悟った時に,多くの場合,黒人は自分たちが劣等者であるかのように振舞い始めたのです。

      黒人を完全に服従させ,またそれを確実にするために奴隷抑制法が制定されました。アメリカ百科事典に次の事が出ています。

      「奴隷は,財産を所有すること,火器を所持すること,商業に従事すること,主人の許しを得ずに農園を離れること,他の黒人に不利な証言をする以外に法廷で証言すること,契約を結ぶこと,読み書きを習うこと,あるいは白人の同席なしに集会を開くことができなかった。……白人が奴隷または解放された黒人を殺しても,あるいは強姦しても,それは重大な犯罪とはみなされなかった」― 1959年版第20巻,67ページ。

      奴隷所有の行なわれていた州の大多数において,黒人に読み書きを教えると,罰金,むち打ち,投獄のいずれかの刑を課せられたのです。

      1808年に米国では奴隷売買が禁止されました。しかし法律を無視して売買は続けられました。奴隷の需要はそれまで以上に大きかったからです。これは遂に邪道の極み ― 売るために奴隷を生産するという結果になりました。アメリカ百科事典は次のように説明しています。

      「もうけの多い大規模な国内奴隷売買が発達した。それには奴隷制度の最も残酷かつ冷酷な一面が伴っていた。古くからの州では,さらに南の州で売るために奴隷を繁殖させたこと,家族の者を別々に売って家族のきずなを絶えず引き裂いたことなどがそれである」― 1959年版第20巻,67ページ。

      黒人は「人間ではない」という考え方のため,遂には家畜と同様,彼らを繁殖させて売ることまで行なわれるに至ったのです。次いで1865年に米国の奴隷制度は突然に廃止されました。それでも従来からの態度は根強く残り,差別のための法律や他の手段によって黒人は“彼らの立場”― 白人への隷属という地位 ― に置かれたままでした。

      絞首刑という私的制裁は支配のための重要な手段のひとつでした。1890年から1900年までの間に年平均166件のリンチが行なわれました。またアメリカ百科事典に次の記述が見えます。「白人男子が黒人の女を性的に利用することは,ひきつづき大目に見られた。黒人は警察の手で,また多くの場合,法廷においてもはなはだしく不公平で差別のある扱いをされた」― 1959年版第20巻,70ページ。

      これは古代史の話ですか。そうではありません。今生きている黒人で祖父母が奴隷であった人は大ぜいいます。そして今生きている人は,かつて奴隷であった人の口から当時の生活がどんなであったかを聞いているのです。1950年代に入ってもなお米国のマスコミは黒人を劣等者として描き,白人の従者という彼らの役割を動かし難いもののように扱っていました。

      しかし一般に黒人は雑誌にしてもテレビ,新聞にしても犯罪の場面以外には登場しませんでした。彼らは,二流の学校教育に甘んじ,ある種類の職業から閉め出され,白人ならば受けられる多くの恩典を与えられずに,至るところで差別されました。事実上どこにおいても機会のとびらは彼らに閉ざされ,境遇を改善する望みは多くの黒人から全く奪われていたのです。

      これらの実情に照らしてみる時,学業その他における黒人の成績が平均して白人と同じ程度に良いことを実際に期待できるでしょうか。ある一定の水準に達しないからといって,彼らを劣った民族であると考えるのは公正なことですか。彼らにも機会の開かれる時,何が見られますか。

      機会と動機づけ

      1947年以前の米国で野球の大リーグは黒人に門戸を閉ざしていました。その年,人種問題の緊張が高まるにつれて一人の黒人がプレーを許されました。ほどなくして黒人たちが野球界に頭角を表わし始め,1971年,ピッツバーグ・パイレイツが世界チャンピオンとなった年,守備についたこのチームの選手9人の全員が黒人であった試合もあります。他のスポーツにおいても同様な事態が見られ,今年のニューヨーク・タイムズ紙にも,「プロのバスケットボールは事実上,黒人の試合である」と書かれているほどです。

      これは何を意味するものですか。生物学的に見て黒人は身体面で白人に勝るという事ですか。それとも機会が開かれ,教育を授けられ,動機づけの与えられる時,黒人もひけをとらないという事ですか。明らかに後者のほうです。野球選手,音楽家,科学者,大学教授などの才能を生まれつき持っている人種がある訳ではありません。これらは学んで身につけるものです。

      生来,愚鈍な人種もあれば,侵略的で好戦的な人種もあり,さらには温和で卑屈な人種もあるなどと言って人種を型にはめるのは間違っています。人種それぞれにあるがままの姿は,特に彼らが受ける教育と訓練および動機づけに由来するものです。例えば,温和で屈従的なのが中国人生来の特性であると一般に考えられていました。しかし過去数十年間にわたり共産主義の下で異なる教育と動機づけを授けられた今日の中国人をそのように見る人はまずいないでしょう。

      とはいえ,生まれつき,生物学的に黒人は白人よりも知力の点で愚鈍であり,知能の劣る人種であるという考えが根強く残っています。はたしてその通りかどうか,確かな証拠がありますか。

  • 黒人よりも白人のほうが知能程度が高いか
    目ざめよ! 1978 | 1月8日
    • 黒人よりも白人のほうが知能程度が高いか

      その通り,と答える人は少なくありません。白人は,人種として,黒人よりも優れた知能を受け継いできていると言うのです。

      ノーベル物理学賞の受賞者ウイリアム・ショックリーは,それが事実であると強く主張し,こう語っています。「私の研究からすれば,アメリカの黒人に知的および社会的欠陥の見られる主要な原因は……元来人種的な遺伝によるものであるという見解を出さねばならない」。

      カリフォルニア大学バークリー校のアーサー・

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