-
世界の一致 ― それは夢ですか?ものみの塔 1955 | 5月15日
-
-
う。というのは,神はその目的を成し遂げることを彼らの心に入れられたからである。』神に対する不忠実を罰するのに,神は姦婦のような宗教の政治的情人を用いてその宗教を亡します。国際連合の成員となつている過激な政治要素はすでに宗教に敵対しており,宗教を排拆しているのを見ております。この精神は,偽りの宗教が亡ぼされるまで増し加わります。
それから何が起りますか? この『獣』の国々は,『小羊と戦うが,彼は主の主であり,王の王であるから,小羊は彼らを打ち負かす。』これは,ヱホバのハルマゲドンの戦争の最高潮であり,獣はその時『亡びに行きます。』この最高潮の時に,サタンとその悪鬼たちは存在を失い,このようにして不一致の勢力はなくなります。ヱホバの約束された新しい正義の世は,完全な一致をもたらします。―1-3,8,16,17,14節,新世。
人間の力で一致の世を設立すると考えるのは,人間の夢に過ぎません。政府制度がどのようなものであつても,それを運営する人間は不完全で利己的であり,往々にして腐敗しています。人間は変化すべきですが,しかし人間自身では変化することができません。人間は聖書を研究することにより,心を入れ変えて,その古い人格を脱ぎ棄て,新しい人格を着て正義と道義に献身することができます。(ロマ 12:2。コロサイ 3:5-10)しかし,今日の世界の指導者たちと多くの人々は,聖書を非実際的と考え,聖書を避けています。また,たとえ聖書の原則に一致しようとも,一致を得ることはできません。なぜ? サタンは依然としてこの世の神だからです。(コリント後 4:4)人間にはこの見えぬ暴君の神を亡すことはできません。
11年前にウインストン・チャーチルは,仰山な演説をなし,連合国は『吾々の足下にサタンを遂に打ち砕く時』を待ち望んでいると言いました。チャーチルは,この言葉を聖書から借用しているだけでなく,それに手加減を加え,神の代りに連合国を置きました。しかし,ただ神だけがサタンを足下に打ち砕きます。(ロマ 16:20)それから10年の後,サタンは打ち砕かれておらず,それにチャーチルはこの事柄に強い確信を持たなくなり,こう述べました『恐ろしい問題が吾々と直面している。吾々は諸問題を抑制し得ないのであろうか?』過去においても常に問題を抑制することはできず,現在でも抑制することはできません。サタンは現在の災の原因であり,ただヱホバだけがその原因を取り除き得ます。暴風や原子分裂で引き起される破壊を見得るごとく,サタンの業を見ることができます。しかし,風や原子を見ることのできないのと同じく,サタンを見ることはできません。
私たちのなし得る事柄があります。私たちは,聖書を研究し,聖書に従い,その音信を他の人に宣べ伝え,ハルマゲドンの差し迫つた亡びの警告を告げ知らすことができます。真理を宣べ伝えることにより,キリストは,羊飼が羊と山羊を分けるように,人々を分けております。その業が終る時,ハルマゲドンは行われます。サタンは,底の無い坑に入れられ,そして地は燃えません。鼠を退治するのに納屋を燃さないのと同じく,ヱホバは山羊,またはサタンを亡ぼすのに地を燃しません。ヱホバは,いまのこの悪い組織制度を亡し,その代りに正義の制度,新しい世を設立します。ヱホバ,彼の王,彼の御言葉および御目的に一致している従順な人々は,その新しい世で永遠に生きます。神への不従順が始まつた時に,不一致は始まりました。神への不従順が終る時に,不一致は終ります。私たちは,いま不従順を終らすことができます。ヱホバは,キリストの千年統治の終りにサタンの不従順を終らします。私たちは,できるだけのことをするべきです。ヱホバは私たちのできないことをいたします。ただこのようにしてのみ,人間は現在の不一致の悪夢を避け,一致と永遠の生命のある新しい世に達することができます。
そのとき,ヱホバのつくられるその新しい世で,私たちの一致は,天の一致,隊伍を破らぬ蝗の一致,自然の多くの違つた色の一致,川や野や,森や山に充ちる違つた音色と音量の非常に多い音の一致と釣合うものです。その一致は同じ源,つまり一致の神ヱホバ,一致のある正義の新しい世の創造者,一致を愛する者たちに新しい世に入り,永遠に生活するよう招かれる方から来る故に,私たちの一致はそれらのものの一致と釣合います。あなたはこの招きをうけいれますか? 人間はただ夢見るだけであつて,ヱホバのみが達成し得るこの一致の新しい世であなたは生活いたしますか?
-
-
保存しなさいものみの塔 1955 | 5月15日
-
-
保存しなさい
個人用でも,家庭用のものでも,『ものみの塔』各号を保存しなさい。棄てることをせず,綴じておくか,机の中,または図書室の戸棚に保存しなさい。毎年の終りの12月15日号の『ものみの塔』は,題目索引を附しています。自分の『ものみの塔』を保存し,月日順に揃えて置くと,聖書研究の際に,まつたく良い参考資料になるものです。組織された会衆は,それぞれの神権宣教学校の図書室に『ものみの塔』を保存すべきです。
-