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ひとりのらい病人が神を賛美したものみの塔 1971 | 3月1日
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ありませんか。そうしたちょっとしたことにでも,「ありがとうございます」というのは良いことです。
地上の人びとに,「ありがとうございます」というのを忘れないなら,わたしたちの天のお父さまに,「ありがとうございます」というのを忘れることはまずないでしょう。それに,エホバに感謝すべきことは,なんとたくさんあるのでしょう。エホバはわたしたちに命と,生活を楽しくするすべての良いものを与えてくださいました。ですから,まい日,神をほめて,神に栄光をきすべき,じゅうぶんの理由があるのです。
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あなたは神のお名前とその名声を擁護しますかものみの塔 1971 | 3月1日
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あなたは神のお名前とその名声を擁護しますか
一般に人々は神に対してどんな態度をとっていますか。神と,そのお名前,エホバをほめますか。神の指導を仰ぎ,ひたすら神の律法を守りますか。それとも,しばしば不幸を神のせいにしたり,現存する悪のゆえに神をのろったりする者さえいることに,あなたは気づいておられますか。
人類の大多数が神のお名前とその名声を擁護していないのは明らかです。そういう人々は,次のように語った,聖書の詩篇作者と同じ態度を取っていません。「われらの主エホバよ なんぢの名は地にあまねくして尊きかな その栄光を天におきたまへり」。(詩 8:1)また,次の招きに答え応ずるわけでもありません。「みなエホバの聖名をほめたゝふべし その聖名はたかくして類いなくそのえいくわうは地よりも天よりもうへにあればなり」― 詩 148:13。
神のお名前と名声に対する深い尊敬の念が多くの人に欠けているのはなぜですか。なぜ,『エホバの聖名をほめたたえ』ようとはしないのですか。エホバの行なわれた,すばらしい事柄に対して,なぜエホバに誉れを帰そうとはしないのですか。その理由を知るのは,きわめてたいせつです。
はずかしめられる,神のお名前
問題の答えは,人類史の初めのできごとに見いだせます。当時,天使のひとりが神に反逆し,神のお名前とその名声に異議を唱えたのです。
その霊の被造物は,1匹の下等動物つまりヘビを代弁者として,あたかもヘビが実際に話すかのように仕立てて,最初の女,エバに話しかけました。彼は,死の処罰を科するとの条件で善悪の知識の木から食べることを戒めた,神の禁令に疑いをさしはさんで,こう唱えました。「汝ら必らず死る事あらじ 神汝らが之を食ふ日には汝らの目開け汝ら神の如くなりて善悪を知るに至るを知りたまふなり」― 創世 3:1-5; 2:16,17。
これは神を偽って伝えることばであり,神に関する虚言です。(ヨハネ 8:44)神に反対した天使,サタン悪魔は,いわば神が,最初の人間に益するはずのものをふたりから差し控えているとして,エホバ神を非難したのです。その結果,エバと,のちにその夫は,神の正義の禁令に故意にそむくことになりました。そうした不従順は,神のお名前とその名声をはずかしめる,もしくは,汚すものでした。
以来,今に至るまで,サタンと化したその霊の子は,神を偽って伝えるとともに,神の道の正しさに疑いをさしはさませる種々の考えを助長する張本人となってきました。こうして,幾世紀にもわたり,神のお名前ははずかしめられてきたのです。あなたは,神がこれまでずっとサタンの存在を許してこられた理由をご存じですか。提起された問題を正しく認識しておられますか。
提起された問題
エデンでサタンが提起した問題は,だれがより強大な力を持つか,という事柄ではありませんでした。サタンは,明らかにまさっている神の強さに挑戦したのではありません。実際のところ,サタンの知っていたエホバが,ともすれば凶暴なまでに力を爆発させてやまない神であったなら,神のお名前とその名声をけなす道をとったサタンに期待しえたのは,即座に絶滅される以外の何ものでもなかったはずです。それとは逆に,サタンが提起したのは,倫理上の問題でした。それは,宇宙主権もしくは最高の権威を行使し,かつ,全被造物から完全な従順と専心を要求する,神の倫理的な権利に関するものでした。
事実,サタンはエホバと張り合う支配者として立ち上がり,神の支配権に挑戦しました。ヨブの時代に,エホバはご自分の天の子たち,つまり天使たちすべての集まっている所で,サタンのそうした挑戦を公にされました。しかし,そこで起きた事柄は,宇宙主権に対する神の権利にかかわる根本問題に関連して生ずる,二次的もしくは副次的な問題を明らかにするものでした。
関連した問題
その関連した問題とは,被造物の忠誠もしくは忠節に関する問題です。ヨブという人の時代に,エホバの天の法廷で起きた事柄は,支配権の問題に加えて,神に対する人間の忠誠が問題になっていることを明示するものです。そのできごとを考慮してみましょう。
「エホバ,サタンに言たまひけるは汝〔心臓〕をもちひてわが僕ヨブを観しや 彼のごとく完全かつ正くして神を畏れ悪に遠ざかる人 世にあらざるなり サタン,エホバに応へて言けるは ヨブあにもとむることなくして神を畏れんや 汝彼とその家およびその一切の所有物の周囲にまがきを設けたまふにあらずや 汝かれが手になすところをことごとく成就せしむるがゆえにその所有物地にあまねし されど汝の手を伸て彼の一切の所有物を撃たまへ さらば必ず汝の面にむかひて汝を詛はん」― ヨブ 1:6-12。
そうです,ヨブの忠節,ひいては,神の理知的な被造物すべての忠節は,全心臓からのものではなく,真の専心また純粋な愛に基づくものでもない,とサタンは主張したのです。そこで,サタンは,すべての人間を,しかも,『彼のごときもの世にあらざるなり』と神が言われた人物をさえ神にそむかせることができると挑戦しました。
この問題に決着をつけるには時間が必要です。そうした申し立ての真偽を立証し,神の被造物の心奥の態度を実証して,問題の徹底的な決着をつけるには,時間が必要です。この理由で,エホバは,サタンがある限られた期間存続するのを許されました。
現代まで継続している問題
宇宙主権および人間の忠誠の問題は,イエス・キリストが地上におられた時にも依然続いていました。それは,荒野でのイエスとサタンの対決からもわかります。神のみ子を誘惑しようとして,サタンが講じたヘビのようにこうかつな策略は,それよりも4,000年も前のエデンで見られた型に似るものでした。サタンは,イエスがサタンの前でひれ伏して崇拝の行為をしさえすれば,地上の諸王国の支配権をイエスに与えると申し出たのです。それは,問題が依然変わっていないことを示しています。サタンは当時もなお,エホバに対抗する支配者として,こう然とふるまっていました。―マタイ 4:1-10。
それは今日でも変わりありません。依然として同じ問題が続いているのです。では,あなたはこの問題に関して,どんな立場に立っておられますか。イエスが行なわれたように,神のお名前とその名声を忠実に擁護しておられますか。あなたは,エホバ神あるいはサタン悪魔のいずれを支配者として仕えているかを自分の行為で示していますか。
聖書は,その答えがどのようにして得られるかを明示しています。「なんぢら知らぬか,
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