-
あなたはいまに事故を起こす人ですか目ざめよ! 1978 | 2月22日
-
-
号には,「あらゆる事故の4分の1が家庭で起こる」と題する記事が載せられていました。その記事は,「事故に遭う人の大多数が一般に子供と婦人であり,致命的な事故になる場合の多い」ことを指摘しています。事故防止策の専門家マックスウエル・N・ホルセイによれば,あらゆる年齢層にわたって事故が子供の死因の第一位を占めています。それで家庭においてあなたご自身とお子さんを守るのに役立つ幾つかのヒントを下に掲げました。
1. 小さな子供が窓や階段から転落しないように保護柵を設けてください。床の破損はすぐに修理し,つまずくような物を床に置かず,また床をみがき過ぎないようにすれば,転倒を防止できます。
2. 電気のコンセントはすべてきちんと蓋をするか,絶縁してください。子供の手に届くところにあるものは特にそうです。子供はコンセントに物を差し込むことを好むので感電死する危険があります。
3. 流し台,浴槽,洗濯用水槽はすべて壁に正しく取り付けてください。さもないと子供がひっくり返して大けがをすることもあります。
4. マッチ,ライター,ガラスの小片,ナイフ,はさみその他の危ない物をもてあそぶことを子供に許してはなりません。こわれてけがのもとになったり,手を切ったり,窒息したり,事故のもとになるおそれのある玩具を与えてはなりません。このような物を避けなければならない理由を,子供に必ず理解させてください。またあなたの正しい手本が大切です。
5. 火にかけた鍋やフライパンは,いつでも柄をストーブの中央に向けて,子供の手が届かないように,またおとなが過ってひっくり返さないように置かねばなりません。
6. 薬,洗剤,殺虫剤,アルコール,スプレーその他,健康に有害な化学製品は,子供の手の届かない安全な場所に保管すべきです。また薬が“キャンデー”であるなどと子供に言ってはなりません。
7. 通例,飲用または料理用に供するびん,または容器に有毒な液体を入れてはなりません。これらはいずれも用法と用途が明記され,元の容器に入れられていることを確かめてください。
8. 家の中や周囲に火器を置いてはなりません。もしそうする必要があるなら,弾を取り出して安全装置を施しておくことが必要です。その取り扱いには慎重を期してください。
9. 床を掃除あるいはみがく時,ナフサあるいはガソリンのような引火性の物質を使うことは避けてください。床みがき機の火花か気体に引火するおそれがあります。
10. 植木鉢その他の重い物を窓の下枠あるいは同様な場所に置いてはなりません。落ちた場合,大けがのもとになります。
休暇中も安全を心がける
楽しいものであるはずの行楽が一転して事故になることも往々にしてあります。交通事故がこれに占める役割は驚くべきものです。交通事故による年間の死傷者は戦争の死傷者を上回ると言われています。しかし専門家の見解によれば,交通事故および乗り物に関連した事故の85ないし90パーセントは避けることができます。事故のおもな原因は人間の過失なのです。最近,世界のエネルギー危機のために速度がいっそう制限された結果,ハイウェイでの事故死が減少したことは,それを物語っています。以上のような理由で,安全のための提案の中に若干の基本的な交通のルールを含めました。
1. 休暇中あるいはハイウェイが“がら空き”であるというだけの理由で「気をゆるめて」はなりません。
2. あなたの車をいつも安全な状態にしておいてください。タイヤ,ブレーキ,ドアその他の重要な部分を定期的に点検することが必要です。怠慢は過失致死につながります。
3. 基本的な応急手当ての方法を身に着けておき,救急箱を常に車の中に携行してください。また消化器も備えてください。
4. あなたの安全のために定められている交通法規と警告すべてをきちょうめんに守ってください。それらはいたずらに存在しているのではありません。
5. たとえ水泳,スキーあるいは自転車乗りができても,決して不必要な危険を冒してはなりません。
6. 家畜と野生を問わず動物がそばにいる時は,いつでも注意してください。
7. 騒動あるいは暴徒に近づいてはなりません。
あなたの果たすべき責任
もちろんこのほかにも多くの「すべし」「すべからず」をつけ加えることもできますが,これらの点を見ただけで基本的な原則を知ることができるでしょう。これは生活から喜びを奪うほど,あなたを束縛するためのものではありません。これらの点を実行すれば,あなたは安全をいっそう意識するようになるでしょう。長年の経験を持つブラジルの一工場管理者の言葉を借りて言えば,「安全のルールは,人がそれを良いものであると考える時に初めて意義があるので,『自分はだいじょうぶだ』と思っている限り,あなたは事故に遭う可能性があります」。
人間の不完全さに加えて真の不可抗力と言える事故は全体の約2パーセントに過ぎないことを,統計は再三再四示しています。その事に留意してください。―伝道 9:11。
何よりも人間の生命の神聖さを深く尊重することと,加えて純粋の隣人愛が,事故防止に全力をつくす動機でなければなりません。わたしたちすべては,命をどのように用いるかにつき,命の与え主のみ前で申し開きを求められます。
この記事の冒頭に述べた子供は幸いにも命を取り留めました。しかし子供にせよ,おとなにせよ,突然の苦痛と苦悶に遭わないようにするほうがずっと良いにきまっています。ほとんどの場合,“成るようになる”のは,わたしたちがそのようになるのにまかせた結果なのです。
-
-
脂肪の用途目ざめよ! 1978 | 2月22日
-
-
脂肪の用途
鳥が遠距離飛行をするのは有名です。しかし,そのような遠距離を一度も止まらずに飛べるのはなぜでしょうか。飛んでいる時の鳥は静止している時の六倍から八倍のカロリーを使うと科学者たちは考えていますが,鳥は何を食べて生きているのでしょう。
基本的に言って,そうした飛行の燃料となるのは脂肪です。渡りに先立って鳥の体は物質交代に変化をきたし,多量の脂肪を蓄え始めます。海を渡る遠距離飛行の直前に網にかかったズグロアメリカムシクイの体重の半分は蓄えられた脂肪でした。これらの渡り鳥が飛び立つときには,その体は脂肪の層,つまり飛行用の“燃料”でふくれ上がっているのです。
-