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いつになったらテロは終わるのか目ざめよ! 1983 | 6月8日
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国が攻撃を仕掛けてきたと思い込ませることができるでしょうか。
テロリストの最後の切り札とも言える武器は恐れです。死の恐れによって,最も強大な国民でさえ意気阻喪します。カダフィ大佐(米国の指導者たちからテロリストと見られている)がレーガン大統領をはじめとする他の人々(カダフィからテロリストと見られている)を殺すために米国に“殺し屋”を送り込んでいるとのうわさが広まった時,ワシントンの一ニュース局は,「リビアの脅しのようなものがこの都市に臨んだことはかつて一度もない。少なくとも平時においてはそのようなことはなかった」と伝えました。
苦々しい気持ちを抱いている人すべてに
恐れを払いのける方法はないものでしょうか。人の心を毒する不信や苦しみや苦々しさを良い方向に向ける力はないのでしょうか。人々が国連ビルの向かい側の壁を,聖書から取った次の言葉で飾った時,そのような祝福を望んでいたのかもしれません。
かれらはその剣をうちかえて鋤となしその鎗をうちかえて鎌となし国は国にむかいて剣をあげず戦闘のことを再びまなばざるべし
同じ時代に存在した二人の預言者,イザヤとミカがキリストよりも700年以上前にこの言葉を記録しました。(イザヤ 2:4; ミカ 4:3,文語訳)すさまじい敵意をもって,聖書の言葉はすべてさげすむような国もあれば人もいることでしょう。しかし,聖書は“キリスト教の本”でないのと同じように,“ユダヤ教の本”でもありません。歴史をさかのぼって,ユダヤ人が一人も存在しなかった時代に目を向けてみるとよいでしょう。キリストより2,300年ほど前のノアの息子セムに目を向けて
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政府について現実的な見方をする目ざめよ! 1983 | 6月8日
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政府について現実的な見方をする
「私たちの武器はこん棒,鉛を入れた棒,鎖,そして銃でした」と語るのは,1970年代に南ヨーロッパで政治的な活動家だったステルビオです。ステルビオは軍隊のような秘密キャンプで暴徒の組織の仕方や市街戦のやり方などを学びました。
しかし数年後に変化の時が来ました。一人のエホバの証人がステルビオの家を訪れ,聖書について教えたのです。どんな結果になりましたか。「それは私の目を開き,国家主義と政治的な党派が人間を分裂させているということを分からせてくれました。私は,神が一人の人からすべての国の人を造って地に住まわせたということを聖書から学びました。(使徒 17:26)このことに対する認識は,一致をもたらす力になります。この考えのおかげで,単に政治的な思想が異なるだけの理由で人を憎むということから解放されました」。
かつては暴力的な活動家であったこの人はさらにこう述べています。「私はこう自問し続けました。政治自体が人類を分裂させているのであれば,人間はどうして政治によって自分の問題を解決することなどできるだろうか。人間が一致するには,分裂を引き起こす原因が消え去らなければなりません。私はエホバの証人の間で黒人と白人が同じ水の中でバプテスマを受け,アイルランドのかつてのプロテスタント信者がカトリック教徒と憎み合うのをやめ,六日戦争が行なわれている間に,アラブ人とユダヤ人が一緒に集まっているのを見ました。私は自分が憎んでいた人々を愛することを学びました。
「エホバの証人が待ち望んでいる神の王国は単なるユートピア的な夢にすぎないと言うことはだれにもできません。なぜならその王国のもとに既に一つに結び合わされた国際的な社会が存在するからです。聖書の諸原則を当てはめることにより,他のいかなる宗教的,政治的あるいは社会的グループも成し遂げることのできなかった結果がもたらされています。
「かつての私がそうだったように,正義と平和と社会秩序とを実現するために戦っている人々に対して,私はこう言います。『現実的な見方をして,人間はそうした事柄を実現できなかったことを認めることです。でも,エホバの証人を見てご覧なさい。彼らは戦争,政治的な分裂,人種差別,平和と一致に関する様々な問題を克服してきたのではありませんか。人間は人間に頼って,問題を抱えています。エホバの証人は神の王国に服し,生活上の主な問題を解決しています』」。
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