ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 全世界的な兄弟関係を阻んでいるものは何ですか
    目ざめよ! 1982 | 1月8日
    • で過ごします。人種的な偏見は人間の生来の感情ではないのです。しかし,子供たちは成長するにつれて,各人種特有の態度を身に着けてゆきます。こうしてほとんどの場合に,幼いころの麗しい無邪気さは消え去り,敵意,誇り,憤り,欲求不満などの感情が強くなります。

      しかし,人種的優越感はアフリカだけの話ではありません。米国人で,自国内のインディアンの諸部族に加えられた仕打ちを恥ずかしく思う人は少なくありません。奴隷制の時代に黒人の受けた仕打ち,および黒人が大西洋を横断して輸送された際の恐ろしい状態,そして南北両アメリカで家畜のように売られていたことはよく知られています。米国では,醜い人種暴動がいまだにぼっ発しています。英国でも,西インド諸島やインド,および他の土地からの移民が特定の地区にあふれ,結果として人種間の緊張が高まっています。

      人種的な優越感のためにアフリカやその他の場所で苦しんでいる人々は,自分たちがナチ政権下のドイツに住んでいたユダヤ人でなかったことを喜べるでしょう。今にして思えば,ローマ・カトリック教徒である指導者(ヒトラー)の下にあるキリスト教世界の国で,幾百万ものユダヤ人,スラブ系の人々などがその国籍ゆえに虐殺されたとは信じ難いことです。

      キリスト教世界の一部となっている人々がそのような残虐行為に走る事実から,その宗教体制が純粋なものなのかどうかという疑問が生じます。それどころか,それは途方もないまやかしではないでしょうか。では,この世の宗教が真の兄弟関係に及ぼした影響を注意深く調べてみることにしましょう。

  • 宗教は兄弟関係にどんな影響を及ぼしてきましたか
    目ざめよ! 1982 | 1月8日
    • 宗教は兄弟関係にどんな影響を及ぼしてきましたか

      今日,宗教に対する信頼感は全般的に失われていますが,宗教が愛と兄弟関係を徐々に教え込むと信じている人は少なくありません。確かに,個人的なレベルでは,崇高な生涯を送った様々なタイプの宗教人がどの時代にも存在していました。しかし,この世の宗教全般について事実はどんなことを明らかにしているでしょうか。例えば,愛や兄弟関係とは正反対の戦争について宗教はどんな記録を残してきましたか。

      極めて衝撃的な記録です。偽りの宗教が引き起こし,あるいは祝福した苦難や残虐行為や流血の記録はすさまじいものです。「信仰の時代」という本は,「聖戦」について次のように述べています。「中世のクリスチャンの十字軍ほど血なまぐさいものはない。……十字軍の兵士は……仲間のクリスチャンに対して強奪や略奪を働き,回教徒の敵に対しては信じ難いような残虐行為を働いた」。

      西暦1208年,教皇インノケンチウス3世は,フランスの商人ピエール・ワルドの追随者から成るワルド派と呼ばれる宗派に対する特別な聖戦を組織しました。ワルドは僧職者階級のぜいたくを公然と非難していました。歴史家のH・G・ウェルズはこう述べています。同教皇の聖戦は「ちまたをうろつくならず者すべての入隊を[よしとした。]……フランス王の平和な臣民の大半に火と剣と略奪と,考え得るあらゆる暴行をもたらすためである。この聖戦の残忍さと忌まわしさの記録を読むのは,異教徒によるクリスチャンの殉教のいかなる記録を読むより恐ろしい」。

      この聖戦の一つの結果は,ドミニコ会士(兄弟会)の下に“聖異端審問所”が設置されたことでした。この点に関するH・G・ウェルズの注解は次の通りです。「こうしてヨーロッパの100か所の市場で,教会の高位僧職者たちはその敵対者たちの黒焦げの死体をながめていた……その敵たちは焼けただれ,痛々しくくずおれていたが,僧職者自身の人類に対する偉大な使命もその死体と一緒に焼けただれてくずおれ,ちりや灰と化していたのである」。

      このような非人間的な振舞いとその他の虐待が16世紀初頭の宗教改革へと結び付いてゆきました。しかし,ほどなくして,プロテスタントもローマ・カトリック教会が幾世紀にもわたってしてきたのと同じように,政治に深くかかわるようになりました。そして1618年に,ドイツのプロテスタント信者とカトリック教徒の間に30年戦争がぼっ発しました。やがてそれはキリスト教世界の大半を巻き込み,「歴史上匹敵するものがほとんどないほどの狂暴な行為を伴う戦争になり……道徳的な特性は打ち砕かれ,それに代わって不品行が急激に増加した」のです。―H・フィッシャー著,「ヨーロッパの歴史」。

      これらは過去に宗教が引き起こし,あるいは支持した数多くの戦争の簡単な記述の一部に過ぎません。では,今日ではどうでしょうか。

      現代における宗教の記録

      カトリック教徒とプロテスタント信者の間の激しい敵意が幾世紀にもわたってアイルランドを悩ましてきました。北アイルランドにおける暴力行為は近年,双方の側に大きな不幸をもたらし,人命を奪うものとなってきました。国家主義と政治にかかわってきたため,諸教会はこの苦しみの大半の責任を直接負っています。

      また,中東は今日に至るまで,宗教が火種になっている紛争の中心地となっています。長期にわたって,レバノンでは“クリスチャン”と反“クリスチャン”の諸勢力が殺し合いを演じており,その流血はやむことがないようです。インドでも,1947年に英国が撤退し,同国の様々な非キリスト教分子が互いを恐ろしい方法で虐殺し,やはり同じようなことが起きました。

      宗教が主要な役割を果たしているこうした紛争,及び他の様々な紛争に関する諸事実は一般に広く知られています。しかし,問題に関係しているのは世界の大宗教だけではありません。小さな教団も例外ではないのです。特にそのうちのある教団は,1978年に世界中を恐怖の衝撃波で震え上がらせました。ジョーンズ“師”なる人物の弟子約900人がその指導者に扇動されてガイアナで集団自殺を遂げたのです。

      しかし,それも第一次および第二次世界大戦中に起きた事柄と比べれば小さな悲劇になってしまい

日本語出版物(1954-2026)
ログアウト
ログイン
  • 日本語
  • シェアする
  • 設定
  • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
  • 利用規約
  • プライバシーに関する方針
  • プライバシー設定
  • JW.ORG
  • ログイン
シェアする