-
世界展望目ざめよ! 1971 | 5月8日
-
-
科学者たちは脅威となりうる
◆ アメリカのスチュワート・ユーダル前内務長官はある演説の中で,環境の危機の増大を数年前に国家に警告しなかった科学制度を非難した。警告しようとした者たちは「非科学的な成り上がり者」として攻撃されたのである。ユーダル氏はこう語った。「手短に言えば,指導的な科学者の中には,彼らの職業が公の責任を問われることなく,相当する価値を返すとの保証をすることなく,そうした多額の贈与が長期的な国家利益に用いられるという保証を何ら与えることなくして,一般の支持を受けるだけの価値があると断言した人もいるようである。科学が概して科学的な成果の点で,相当の価値を返したことには疑問の余地がない。だが,今日わたしたちすべての目に明らかなとおり,科学が将来を見通す倫理的社会的なビジョンを欠くなら,人間にとってそれは恩恵となるばかりか,脅威ともなり得る」。
生きている胎児の中絶
◆ アメリカのニューヨーク州で妊娠中絶法が実施されて以来,生きている胎児の中絶が26件あった。そのうち1件の場合,堕胎児の体重は約1キロあって生き延び,養親をさがしている。他の25件では,胎児たちは心臓の鼓動やあえぎ,筋肉運動といった生きているしるしを見せたが,わずか数分で死亡した。
妊娠中絶に対する医師の見方
◆ アメリカのインジアナ州,フォート・ウェインのザ・ニューズ・センチネルが発行した1970年12月28日付の書簡の中で,ある医師が妊娠中絶に対する率直な考えを次のように述べた。「妊娠中絶に関して根本的な問題は,実はその行為が殺人かどうかということである。次いでそれは胎児が人間かどうかという問題に関係してくる。なぜなら,一個の人間として認められている者が他の者の便宜上殺されることを法律上あるいは道徳上許している文明社会はどこにもないからである。しかも多くの国々では死刑すら禁じられている。……明白な法的権利を胎児に与えることはできなくても……いかなる理由であれ,胎児が人間であることを否定するのは事実の回避にすぎず,また,たときわめて望ましくない状態において胎児が存在するようになったにせよ,あるいは他の理由があるにせよ,その胎児を故意に殺すのは,600グラムの未熟児を入れた保育器の熱源を故意に絶つことが疑いなく殺人であるのとまったく同様,殺人の要件を全部そろえている」。
戦争犯罪
◆ 1970年12月30日付のニューヨーク・タイムズ誌によれば,「アメリカがベトナムで取っている行為は,第二次世界大戦後にドイツと日本が告訴されたものに等しい」という。次いで同紙は,ウィスコンシン大学の法律学教授ジョージ・バンの,民間の作物を破壊することは三つの国際協定の違犯であるということばを引用した。1970年12月14日付のミネアポリス・トリビューン紙に寄せられた投書で,ベトナムのマイ・ライにおいてなされた,米軍による男女および子どもの大量虐殺は,第二次大戦中,チェコスロバキアのリディス村の男子員がナチの軍隊によって殺されたことと比較されていた。戦争犯罪の調査に当たった国連委員会は,その大量虐殺の責任を持つドイツを裁判にかけて,有罪の判決を下したのである。
-
-
「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌はここで印刷されています。目ざめよ! 1971 | 5月8日
-
-
「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌はここで印刷されています。
さらに全世界の他の大都市でも印刷されています。
この2種類の雑誌の発行部数は,今や,新聞雑誌売場の店頭にある多くの大衆雑誌の発行部数を越えています。
他の雑誌の発行部数が減少している一方,「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌の発行部数はますます増加しています。両方の雑誌の価値を認める人々は,それらが毎月2回,定期的に送られるよう手続きをしています。あなたも予約講読をなさってはいかがですか。1年間の講読料はわずか1,100円のご寄付です。
-