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世界展望目ざめよ! 1971 | 9月8日
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施設を調査している。子どもたちは栄養失調に悩み,ベッドに裸のまましばりつけられて補導員たちに性的ないたずらをされていたことがわかった。言うことを聞かない子どもはネズミの横行する地下室に監禁されていた。ベッドのシーツは2か月に1度変えられるだけの所もあった。また子どもたちが拷問を受けたことを示す証拠もある。ガーデアン・ウィークリー誌は,子どもたちが拷問を受けていることを聞いたとき地方当局が施設を閉鎖しなかった理由は,「その土地の修道院長を慈悲深く保護する」ため,あるいは,ほかの子どもたちの行くべき所がないためであったと指摘した。
すわって行なう出産
◆ 女性を横に寝せて子どもを産ませる通例の分娩方法に反し,アルゼンチンの生物学者ツチョ・ペッルシ博士は座産を勧めている。同博士は,あお向けに寝て出産するのは不自然で余分な痛みを伴うとし,座産は本能的な方法であると唱えている。そこで彼は分娩イスを設計し,現在アルゼンチンで広く使用されている。かつては何紀ものあいだ,分娩イスは一般家庭の調度品であった。座産にはいくつかの利点があると彼は主張する。横に寝て産をする場合,胎児は排臨中に後退するのがふつうであるが,座産では引力がそれを防ぐ。
「麻薬中毒症の」兵士
◆ ベトナム戦争から退役した米兵のあいだで,麻薬中毒が予想されていた以上に広くまん延していることが明らかにされている。退役軍人管理局の職員によれば,この問題は第二次世界大戦の退役軍人間に見られた性病とアルコール中毒の問題に匹敵するという。ベトナムからの退役軍人の10%は強度の麻薬中毒症にかかっていると推定されている。
輸血なしで手術
◆ アメリカ医学協会の機関誌JAMA1971年3月29日号に,出血多量を持ちこたえた13人の患者が輸血の代わりにリンガー液を与えられたことが載せられた。結果は良好であった。その記事は次のように結んでいる。「血液の量を上げるために,最初1単位あるいは2単位の輸血の代わりに輸液による救命用の非コロイド溶液を医師が使用すれば,輸血の単位量を推定50%は減らすことができると考えられる。……こうした処置を支持し推選するものとして,高度の外傷のために1,200㍉㍑の血液を失った成人の手術の際,人工的なコロイド溶液がないため非コロイド溶液だけを用いて成功した事実があげられている」。
史上最高の軍事費
◆ 1970年の全世界における軍事費は史上最高の2,040億ドル(73兆円)に達した。これは,世界人口を二分して,貧しい方の人々18億人の年収に相当する。
はなはだしく不評の米国の軍隊
◆ かつてのアメリカ陸軍参謀庁およびNATOの最高指令総官マシュー・リッジウェー元師は「一般の人々の間における軍隊の威信がこれほど多くの手痛い打撃を受け,われわれの社会のかくも広範な階層の人々から,これほどの不評をかったのはわたしの生涯においてかつて一度もなかったことである」と語った。その理由として,アメリカ軍の兵士と飛行機によるベトナム市民の大量虐殺,高い軍事費,軍の上官の横領事件,実績のない将校に対する勲章授与,軍規を執行する最高責任者であるかつての将官が,法にふれる行為のために有罪の宣告を受けたことなどがあげられる。
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「進化と創造 ― 人間はどちらの結果ですか」目ざめよ! 1971 | 9月8日
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「進化と創造 ― 人間はどちらの結果ですか」
人体に匹敵しうる機械がありますか。いいえ,人体はどんな機械よりもすぐれた驚嘆すべきものです。
機械を設計して作製するには知力が要求されるのですから,どんな機械よりもすぐれたものを作るには,やはり知力が必要なのではありませんか。
「進化と創造 ― 人間はどちらの結果ですか」と題する本に記載されている事実をお調べください。堅い表紙を付した192ページのこの本は1冊わずか100円のご寄付です。お申し込みのありしだいお送りします。送料は当方が負担します。
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