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あなたはお子さんを教えていますかものみの塔 1973 | 12月15日
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17 『エホバの精神の規整』をもって子どもを育ててゆくうえで祈りはどんな助けになりますか。
17 他のいろいろな問題についても同じようにして神の思いをお子さんの中に入れ,正直であること,親切にすること,平和を求めること,人を愛することなどについても,神の律法を子どもに教え込みたいと思われることでしょう。しかし,子どもを教える面で何か難しい問題がある場合,どうしたらよいでしょうか。サムソンの父マノアは,自分の息子の訓練に関する導きをエホバに祈り求めました。(士師 13:8-14)こうした例を手本にすることはどうでしょうか。エホバへの祈りは多くのことを成し遂げることができます。ある父親は,息子がむっつりしていたり消沈したりしていてことば数が少なくなっていることに気づく場合,夜に息子の部屋に行き,戸をたたいてから中に入ってこのように言うとのことです。「お父さんは,おまえがこのごろ何日かの間いつものおまえでないように思えてならないのだが。何か考えていることがあるなら,いっしょに話し合いたいと思うのだが」。たいていはともに話し合うことができ,父親はエホバの助けを求めることを提案して,「お父さんが祈ってもよいだろうか」と言うのです。そうした祈りののち,そして,問題をいっしょに十分に話し合ったのちは,息子の状態は大いに良くなっているのが常でした。何か問題が起きた場合,お父さんといっしょに祈りをしてエホバの導きを求めることが,『エホバの精神の規整』をもって育ててゆくための助けとなるのです。
18 『エホバの精神の規整』をもって子どもを育ててゆくためには教える能力のほかに何が必要ですか。
18 お子さんの中に神の思いを入れることには多くのことが関係しており,たくさんの時間と努力を投じ,教える能力を活用しなければなりません。しかし,子どもを『エホバの精神の規整』をもって育ててゆくために特に力があるのは,何か学問的な教授法を完全に実行することではなく,むしろ,お子さんに対するあなたの愛であり,その愛は,お子さんを教えることに対するあなたの真剣さと確信と熱意との中に示されます。(箴 3:1-7)また,あなた自身も神の律法に従うべき立場にあり,そうした律法が自分の生活をより幸福なものにしたゆえにそれに感謝しているという点を説明するなら,それもお子さんを助けるものとなるでしょう。あなたは,お子さんを教えるための定期的な計画を設けていますか。それは,子どものごく小さなうち,まさに幼児期から始めるべきものです。
子どもを教えるための貴重な助け
19 (イ)親が子どもを教えるのを助けるため,ものみの塔協会はどんなものを備えましたか。(ロ)この教えるための助けの中に取り上げられている教訓の中にはどんな点がありますか。
19 この邪悪な事物の体制下にあって子どもを養育していくことが親にとっていかに難しい仕事であるかを認めた,ものみの塔協会は,親が自分の子どもを教えるさいの助けとなるものを備えることを取り決めました。1970年7月15日号「ものみの塔」を第一回として,「親が子どもとともに読む」ための一連の特別記事が掲載されました。これは1971年11月1日号にいたるまでほとんど毎号の「ものみの塔」誌に掲載されました。ついで1972年の夏,「偉大な教え手に聞き従う」と題する小本が一般頒布用に発表されました。この小本には,「ものみの塔」誌に載せられた記事が改訂されて含められただけでなく,他の多くの記事が取り入れられました。どの記事も,神のことばに基づく何かの教えや原則を子どもの思いに銘記させるように工夫されています。全部で46の記事があり,それらはみな,偉大な教え手イエス・キリストの行なった例えや教え,また奇跡やその生活上の経験に基づいています。たとえば,「良いとなり人」と題する記事は,わたしたちがすべての人に親切にすべきことを銘記させるものであり,「ひとりのらい病人が神を賛美した」という記事は,『ありがとう』ということばを忘れてはならないことを示しています。「人を許さなかったどれい」という記事は,すすんで人の過ちをゆるすことの大切さを強調しており,「平和を好む人は幸福です」という記事は,なぜわたしたちが争いごとに加わるべきでないかを説明しています。さらに,「ほんとうのことを言わなかったふたりの人」という記事は,わたしたちがいつも正直であるべきことを教えており,そのほかにも数多くの貴重な教訓が教えられています。
20,21 子どもを教えるためのこの助けを使うことの益はどのように認められていますか。
20 この記事が掲載されるようになった時,子どもを教えるためのこの助けに対する感謝の手紙がたくさん寄せられるようになりました。ある親はこのように書いていました。「結果には驚くべきものがあります。わたしたちの娘は反抗的なところがなくなっただけでなく,新しい『ものみの塔』誌が来て次の記事が読めるのを待ち遠しがるようになりました」。ある母親はこう述べました。「わたしは,子どもたちにわたしと聖書を勉強させる点で非常に苦労していました。子どもたちは勉強から脱け出そうとしてあれやこれや試みたものです。しかし今では,子どもたちの熱意を見て,不信者であったわたしの夫までが聖書の勉強を始めるようになりました」。ある父親はこう書きました。「わたしはエホバの真理を子どもたちに伝えることを難しく感じていました。子どもたちが理解できるような形で説明することがなかなかできなかったからです。しかし,これら一連の記事は,子どもたちにもっと興味深く,もっとおもしろく話して聞かせるための助けになりました。一つの記事を読み終えると,五人いる子どものすべてが『それでおしまい?』と聞くのです」。
21 エホバの証人となっていない人々でさえ,これが子どもを教えるうえで貴重な助けとなることを認めています。「偉大な教え手に聞き従う」の本を贈られた一教師はこう語りました。「ほんとうにありがとう。これこそわたしが探し求めていたものです。これらの子どもたちの中には家庭でほとんど訓練を受けていない子どもが多くいますから,わたしたちが,うそや盗みに関することなど,ごく基本的な事がらを教えなければなりません。わたしはきょう第一章を読んで聞かせました。だれが偉大な教え手であるかを,子どもたちが知るべきであると思ったからです」。アメリカ,インディアナ州のある七歳の学童は,自分の教室でこの本を朗読することを申し出ました。1972年の3月までに,この少年は級友たちの前で全部で30章を読み,この学校では,この本を自分用に持っている生徒が大ぜいいます。
22 親が子どもに与えることのできる最も優れた贈り物はなんですか。
22 あなたは,お子さんを教えるさいに,この貴重な助けを活用しておられますか。子どもに教えるようにとエホバの命じておられる霊的な助言や道徳上の教えをお子さんたちにしっかり教え込むために,あなたはあらゆる助けを必要としておられるはずです。「偉大な教え手に聞き従う」の本こそその目的にかなったものであることを認めている親は多くいます。ですからあなたも,その本をいつも用いるようにしてください。子どもの中に神の思いを入れる霊的な教えを授けること,子どもにとって,これに勝る贈り物はないのです。
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生活を改めた名うての大酒飲みものみの塔 1973 | 12月15日
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生活を改めた名うての大酒飲み
● 聖書の真理の力によって人が「新しい人格」をつけるにつれ,真理は人の生活を変化させてゆきます。(エペソ 4:20-24)太平洋のパラオ諸島に,たいへんな力持ちの乱暴者として知れわたっていた大酒飲みの人がいました。この男が酒場に入ってくると,他の人は恐れのあまり酒場から出て行き,店はすぐ空になるほどでした。ある時など,7人の男を相手にけんかをし,全員を海に投げ込んだこともあります。この男の反対にもかかわらず,その妻は聖書を勉強しました。彼女は聖書の原則を実際に適用するようになりました。そのことは夫に深い感銘を与えるものとなり,彼も聖書を勉強し始めました。妻がバプテスマを受けた後,彼は週に2度以上聖書を勉強することを望み,生活に真の変化を示すようになりました。今では神権宣教学校にも参加しています。この男の人は生活を義の原則に一致させた後,戸別訪問の奉仕にも携わり始めました。彼はこう語っています。「私は真理を知って今とても幸福です。もう酒も飲みませんし,物質的には貧しくても非常に幸福な生活を送っています。私は今年バプテスマを受けたいと思っています」。―エホバの証人の1973年 年鑑から
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