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  • 共働き ― その歴史は古い
    目ざめよ! 1985 | 5月8日
    • や被服費にも同様に歯止めがかからなくなりました。こうして記録的な数の主婦が就職市場にあふれるようになったのです。

      「もっとお金がいるのです」

      (冒頭に挙げた)リチャードとキャロルは,居心地の良いマイホームを持ってはいますが,それは米国の水準では小さな家とされます。しかし,この二人もご多分に漏れず,いつの間にかインフレで身動きがとれなくなっていました。キャロルはこう述べています。「支払いを済ませるためには,どうしてももっとお金がいるのです。リチャードの収入がこれまでよりもぐんと増えることはないと分かっていたので,私が常勤の仕事に就くよりほかに道がなかったのです」。これでお分かりのように,女性を就職市場へ駆り立てた主な理由は女性解放運動の哲学ではありませんでした。共働きをしている理由を尋ねられれば,大抵の夫婦は,『お金がいるからです』と答えるでしょう。(5ページをご覧ください。)

      家の中に居られなくなるのを不快に思う女性もいます。「家庭の外で働いていると,じりじりとなぶり殺しにされるような気がします」と一女性は嘆きました。しかし,仕事を持って喜んでいる人も少なくありません。家具のショールームを任されている別の女性は,「私は仕事が大好きです。主婦業は私に向いていないのです」と述べています。離婚率の急増と,夫に先立たれることに対する恐れも,女性を仕事へと誘い出す一因になっています。一人の女性はこう述べています。「仕事をしないととても不安になります。私は22歳の時に最初の夫を失いました。……今では,夫のスティーブンが死んだり若い女か何かと駆け落ちしたりしたら,仕事を持っていないかぎり,ひどい苦境に立たされることになるという考えが絶えず付きまとって離れません」。

      とはいえ大抵の夫婦にとって共働きをする理由となっているのは,金銭面で借金をしないでやっていけるようにしたいという願いです。では,共働きをしている夫婦の直面する問題にはどんなものがあるのでしょうか。そして,どうすればそうした問題を首尾よく乗り越えられるでしょうか。

  • 共働き ― 夫婦が直面する問題
    目ざめよ! 1985 | 5月8日
    • 共働き ― 夫婦が直面する問題

      「男は働いて,家にお金を持って来るべきだと思います。そして,仕事が終わったら腰をおろし,あとはゆっくり骨休めをすべきだと思います」と,一人の男性は言い切っています。ところが,どう見ても強いとしか思えないこの意見にもかかわらず,この人の妻は仕事をしています。

      同様に,経済的な必要と男らしさに関する固定概念との間で感情的なジレンマに陥っている男性は少なくありません。社会学者のリリアン・ルービンは次のように述べています。「どの階層に属する人も物を得ようと錯乱状態に陥り,身動きが取れなくなっている社会,また男性としての価値観と男性の男らしさの定義とが,物を与える当人の能力に大きく左右されるような社会において,夫婦双方の望むような生活をするには妻の収入が家族にとってどうしても必要だということを認めるのは,男にとって難しいことである」。そのため,かなりふさぎ込んだりひどく粗捜しをしたりするようになり,妻が自立しすぎるようになったとか,家が前よりもきれいでないとか文句を言う男性もいます。

      そして,女性が夫よりも多くの賃金を得ていたり地位の高い職を得たりすると,どんなことになるでしょうか。「今日の心理学」誌はこう言い切っています。「やり手の妻を持つ幾人かの下積みの夫たちにとって,心臓病で早死にする頻度は通常の場合の11倍になる」。「結婚と家族ジャーナル」誌はさらに一歩進めて,妻のほうが『職業の面で高い地位に』就くと,「そのような結婚関係が離婚に終わる可能性は強くなる」と伝えています。a

      しかし,妻たちも恨みつらみと闘わなければならない場合があります。夫の経済的な窮状を十分承知していながら,『どうしてわたしが働かなければならないのだろうか。夫がわたしを扶養すべきではなかろうか』とまだ思い悩んでいるかもしれません。また,心理学者のマーティン・コーエン博士が,働く女性の間に見られるストレスの最大の原因と呼ぶもの,つまり「十分なことをしていない,自分の母親ほど立派な妻や母親になれないという罪悪感」に悩まされているかもしれません。

      したがって,夫婦が共働きを余儀なくされるような経済的現実を受け入れることが夫婦にとって最初の問題になるかもしれませんが,問題となるのはそれだけではありません。

      「あなたのお金」,「わたしのお金」― だれのお金?

      調査の対象になった8万6,000人の女性の3分の1以上が,自分たちの結婚生活の最大の問題として挙げたのはお金でした! レディーズ・ホーム・ジャーナル誌の一記事は,「お金の問題は……さもなくば正常な男女を荒れ狂う狂人に変えてしまう」と述べました。一人の夫は,「私たちの間で一番ひどかったのはお金の問題でした。ただもうお金が足りなくて,全くどうしようもないほど足りなかったのです」と語っています。なるほど,もう一つの収入の道があればこの圧力は和らげられるかもしれませんが,それによって新たな問題が生じることも珍しくありません。

      若い夫のエドはこう説明しています。「結婚当初,ロンダには私と同じほどの額の収入がありました。ところが,妻が私よりも多くの収入を得るようになると,無意識のうちに“妻のほうが自分よりも優れている”という気持ちを抱くようになりました」。二つ目の収入の道があると,“力の均衡”が崩れて事態は妻に有利になるようです。もっともなことながら,妻は,お金の使い方についてこれまでよりも大きな発言権を持てるはずだと考えるかもしれません。

      ところが男性はお金を自由にするこの力を分かちたがりません。「夫は毎日,その日私がどれぐらいお金を必要とするか私に言わせたものです。私はそれがいやでたまりませんでした」と一人の妻は述懐しています。お金を管理する能力のない夫,さらにひどい場合には二人のお金を浪費する夫はこの恨みつらみを高じさせます。タンザニアの一女性は,「お金は二人のためや子供たちのために使われるのではなく,飲み代になってしまいます。一緒に働いている

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