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ミミズ ― 極めて有用なしもべ目ざめよ! 1977 | 2月22日
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受精が行なわれる。交尾後24時間のうちに,卵は卵嚢のまま土の中に生み出される」。
ミミズの主食は腐食した植物です。これは大抵,穴の入り口近くにあるものから得られます。その外,地中を掘りながら食べる土からも養分を摂取します。ミミズの口は吸い上げポンプのような役割を果たし,通り道にあるものすべてを取り入れます。土や砂は食道を通り,丈夫な膜で裏打ちされた餌袋に送られます。餌袋の中の細かい砂は消化液と共に作用して,摂取されたものをのり状にします。有機物は消化され,残りはミミズの体内を通って,地中か地面のいずれかに排せつされます。
ミミズの活動は,どんな面でわたしたちに益となりますか。ミミズの掘る穴によって,土の通気と水はけが良くなります。ミミズのふんは,有機物と容易に結合し,腐植土を作り,土地を肥沃にします。ミミズのふんの組成に関し,「有機的園芸と農作」は次のように述べています。「厚さ15㌢ほどの上層の土(表土など)に比べると,ミミズのふんには,硝酸塩が5倍,置換性カルシウムが2倍,置換性マグネシウムが2.5倍,有効リンが7倍,そして置換性カリウムが11倍多く含まれている」。
ミミズを使った実験によると,土の中にミミズがいると,確かに作物の収穫量が増えます。ミミズは毎日,自分の体重と同じほどの土を自分の消化管に通して排せつします。ほんの1エーカーの耕地で幾万匹ものミミズがこうしたことを行なっているとすると,途方もない規模で土壌作りが行なわれていることになります。アメリカナ百科事典はこう述べています。「肥沃な牧草地では毎年1エーカー当り10ないし15㌧,多くの場合それ以上のミミズの排出物が土となって地表面に運ばれている」。
数々の公開実験計画は,ミミズがいなければ使いものにならない土地や物質に対して,ミミズが驚くべき事柄を行なうことを明らかにしています。ミミズは都市の廃物を貴重な肥料に変え,やせたトウモロコシ畑に産出力を取り戻させます。1976年7月30日付ニューヨーク・タイムズ紙には,ミミズの飼育家の次のような言葉が記されています。「やせた土地に細かくしたごみを数㌧すき込み,そこへ1平方㍍当り50ないしは100匹のミミズを放すと,その土地は三,四か月のうちに今まで見たこともないほど肥沃で黒い表土に変化する」。
まさにミミズは,有益なしもべと言えます。このように土壌作りの巧みな生き物が備えられていることに対して,わたしたちはその創造者である神に感謝すべきです。
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『牛追い棒のような言葉』目ざめよ! 1977 | 2月22日
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『牛追い棒のような言葉』
● 賢い王ソロモンは,『賢い者たちの言葉は牛追い棒のようである』と書きました。(伝道 12:11,新)突き棒とは,先端が鋭い金属でできている場合もある先のとがった長い棒のことで,それは荷車用動物を追い立てたり,導いたりするのに用いられました。同様に賢い人々の言葉も,刺激を与え,聴き手を動かしてその言葉と調和して行動するように導きます。
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