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世界展望目ざめよ! 1970 | 12月22日
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世界展望
騒音の害
◆ 最近,アフリカ奥地の一部族を調査した,ある耳鼻外科医は,彼らの間に,高血圧・カイヨー・気管支ゼンソク・冠状血栓症・大腸炎など,いわゆる文明病の患者がほとんどいないことを発見した。しかし,それらアフリカの人々が,西洋の生活につきもののさまざまな緊張,たとえば騒音にさらされると,血圧は異常をきたすことが知られている。学者たちの結論は,長時間にわたる高度の騒音は,大気や水をよごすゴミと同様,疑いなく有害である,ということである。
産児調節の薬に警告
◆ 産児調節用の薬剤を使用しているアメリカの女性は,850万人を上回るが,その薬には今後警告が付されることになった。その警告は,経口避妊薬が「使用者に副作用をもたらすことがあり,また,絶対に使用してはならない女性がある」ことを指摘している。そこにはさらに続けて,「最も恐ろしい副作用として知られているのは,異常な血液凝固で,死を招くこともある」としるされている。こうした薬を服用したために起きる可能性のある副作用を詳細に掲げたパンフレットが,医師たちに配られた。
暗殺計画
◆ 最近,西アフリカ,カメルーンの人々は,ヌコングサンバの司教モンシニョール・アルバート・ヌドングモの逮捕に衝撃を受けた。同司教は,アヒジョ大統領の暗殺を図るむほんの運動に荷担した罪を問われたもの。パリの新聞ル・モンド紙は,この事件を報じ,去る8月30-31日付でこう述べている。「サバル・レッコ氏は次のように明らかにした。『1969年5月,わが国の治安機関の手によって,国家元首の暗殺を図る陰謀が発覚した。共謀者の尋問で,モンシニョール・ヌドングモが重大な共犯者であることがわかり,特に彼が陰謀の指導者であることが明らかになった。こうした告発にもかかわらず,同連邦共和国大統領は,さらに情報を得るまでモンシニョール・ヌドングモを逮捕してはならないと命じた。数日前に,ムンゴで,むほんの主犯者であるアーネスト・ウアンディエが逮捕された。尋問中の彼の供述,および彼が所持していた書類から,モンシニョール・ヌドングモが長年にわたり,むほんの主要な共謀者であることをはっきりと確認することができたため,政府は同司教を逮捕し,裁判にかけるよう決定した』」。
ポケット・レーザー
◆ 最近,ベル電話研究所の科学者たちはポケット・レーザーを開発した。このレーザーは信頼性が高く利用範囲が広いと伝えられている。それは室温で継続して使用でき,また懐中電燈の電池でも使用できる。他の半導体のレーザーだと,膨大なエネルギー量を必要とし,多量の熱を発するので,1回に1秒の何分の1という短い時間しか使用できない。
ハワイの滅びつつある野生生物
◆ ハワイにある,ホノルル・ビショップ博物館の主任昆虫学者J・リンズレー・グロシット博士の発表した報告は,ハワイの人々を悲しませている。ハワイ原産の動植物2,000種あまりが,絶滅の危険にあるものとしてあげられた。グロシット博士によれば,ハワイ原産の鳥の3分の1は,すでに滅び,残りのうちの半分も,滅びようとしている。生物学者のあいだで有名な,ハワイに住む美しいカタツムリの一種も絶滅しそうだ。また,およそ300種の草花が遠からず姿を消すものと心配されている。猛禽類でさえ滅びつつある。卵の殻が非常に薄く,ほとんどが割れてしまうためである。鳥類学者はその原因として,鳥の体内にはいったDDTやそれに類する殺虫剤をあげている。
教会,ゲリラに資金援助
◆ 去る9月3日に開かれた世界教会協議会は,人種差別主義と戦う団体に同協議会が20万ドル(7,200万円)の資金援助をする。そしてその中にはアフリカのゲリラ団も含まれていると発表した。ゲリラ団のうち四つは,アンゴラでポルトガル人と戦っている。この組織が「平和の君」を代表していると,真実に言いうるだろうか。
『主要産業』
◆ 原子兵器が大量に蓄積されているため,大学生は将来に対して不安をいだき,自分たちに将来があるのかどうかいぶかっていると,ノーベル賞受領者ジョージ・ワルド博士は述べた。昨年の春,同博士が語ったところによれば,アメリカとソ連両国が保有している核兵器を合わせると,男女・子どもをも含め,地上の人間ひとりにつき15トンのT・N・T火薬に相当する。ハーバード大学生物学研究室の教授でもあるワルド博士は次のように語った。『アメリカにおける主要産業は兵器を生産することである。ところが,平和産業の生産は,縮少される一方だ』。
『早急に処置を講じなければ滅びる』
◆ 去る8月23日,国連のウ・タント事務総長は,人口増加・悪化する汚染,及び「増大する破壊力」などの問題に対して早急に処置を講じなければ,人類は滅びるであろうと語った。同氏は,科学技術が「人間の破壊能力を増大させた」と述べ,さらに次のように言明した。「われわれの環境の退廃は今や非常に深刻な状態に陥っており,早急に処置が講じられないかぎり,人間の生命を維持する地球の力,そのものが危ぶまれる事態になるであろう」。国際連合は,なぜこうした問題を現在までに解決しえなかったのであろうか。その理由として,ウ・タント氏は,国連が「国家主権という,前時代的で非現実的な観念」によって不具にされ,「権威上の危機」に陥っていることをあげた。問題の解決は人間ではなく,神によってもたらされるのであり,その解決方法は聖書の中にはっきりと述べられている。
少女の妊娠中絶
◆ 最近の報道によれば,英国の妊娠中絶法が実施された最初の9か月間に,16歳以下の少女543人が中絶手術を受けたという。この期間に中絶手術を受けたのは,11歳の少女が3名,12歳の少女6名,13歳の少女21名,そして14歳の少女が150名であった。登録本署長から発表された数字が示しているとおり,中絶手術を受ける女性が最も多いのは,19歳から24歳の年齢層で,そのうち,9か月間に中絶手術を受けた女性の数は,各年齢層ともに1,000名を上回った。中絶者が次に多い年齢は18歳で,945人であった。また,中絶手術を受けた女性の約半数は未婚であった。
修道院への入所あっせん
◆ ローマ・カトリック制度を離れる人が続出しているため,同教会は,最近バチカンの一高官が「奴隷売買」と呼んだ手段に訴えざるをえなくなっている。ロンドンのサンデー・タイムズ紙は,インドのケララから,1,500名の少女が,ひとり平均,約25万円という値段で,ヨーロッパ各地の修道院に送られたことを報じた,これらインドの農場で育った少女たちは,バチカンのあっせんで,イタリア・フランス・スイス・ドイツにある,人手不足の修道院に配置された。しかし彼女たちが酷使されているとの訴えがなされた。バチカンは,そうした報道がおおげさ過ぎると語ったが,悪評が広まるにおよんで少女仲介のわざを中止した。
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聖書を信じるどんな理由がありますか目ざめよ! 1970 | 12月22日
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聖書を信じるどんな理由がありますか
「聖書は昔の賢人が著わした単なる普通の本ではないとどうして言えるのですか」と尋ねられたことがありますか。あなたはどう答えられますか。「聖書はほんとうに神のことばですか」と題する本をお読みになって,得心のゆく数多くの理由をご自分のものにしてください。1冊わずか100円のご寄付でお求めになれます。郵送料は発行者が負担いたします。
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