-
たて琴模様のヤブカにご用心!目ざめよ! 1970 | 6月8日
-
-
アメリカさえ,自国に影響がないとされていた時期にはこのカを阻止する計画に対してほとんど関心を示しませんでした。ところが,1963年と1964年に,デング熱がカリブ海域とアメリカ南部諸州で大流行しました。しかし,トリニダードとトバコは一人の犠牲者を出すことなく,難をのがれました。
現在アメリカは大規模な撲滅および阻止運動に乗り出し,そのために何百万ドルも投じており,他の国々もこの戦いに参加しています。1967年アメリカのワシントン市で開かれた全米保健機構の会合で,関係諸国がより良い協力体制を取るための方策が明らかにされました。その目的はなんでしたか。脅威的な媒介動物である,このネッタイシマカを西半球から一掃しようというものでした。
実際の撲滅作業には訓練された作業員が当たり,カの群生しているところを捜し出すため各地に出かけて行きます。殺虫剤が家屋に吹きかけられ,船舶や人家の内外にある容器類は,幼虫がいないかどうか点検されます。カのいる様子が少しでも認められるなら,作業員は直ちに殺虫剤を噴霧し,カの発生する心配がまったくなくなるまでそれを続けます。
ネッタイシマカは,スプレー用の殺虫剤に使用されている種々の化学薬品に対する抵抗力を養う力を備えています。トリニダードでは一時ディルドリンを噴霧すると,よくきいたものですが,1959年,カはそれに対する抵抗力を持っていることが明らかにされました。それで,ディルドリンとガンマー・BHCを使用したところ,一年もたたないうちにカは駆除されました。現在は有機燐酸塩が殺虫剤として使用されており,良い効果が収められています。しかしその効果がどれだけ続くかはまったくわかりません。
あなたにできること
そうした危険地域に住む主婦や旅行者は,自分自身や家族,また一般の人々がこの疫病にかからないよう予防措置を講ずることができます。雨水や他の水がはいるような容器類はそのままにしておかないこと。ふたのない入れ物に水をためておく場合,なにかをかぶせるか,さもなければ,カがはいれないような小さい目の網を使って水を保護すること。その際,網の一部が水の中につかってしまうと,そこに産卵される危険があるので注意しなければなりません。カのいる地方に住む人に行なえるもう一つの簡単な予防策は,夜寝るとき,かやを使うことです。
予防接種を受けるかどうかは個人の決める事柄ですが,熱帯地方の国に旅行する予定のかたなら,黄熱病の予防接種を受けたことと,またそれが有効であることの証明書を必要とする場合もあります。その際,出発の少なくとも10日前に予防接種を受けねばならないことを覚えておいてください。そうすれば,背にたて琴の模様のある飛行者,夜の貴婦人の音楽を恐れることなく,楽しく熱帯地方に滞在できるというものです。
-
-
真理を伝道した少女とともにバプテスマを受けた成人の奉仕者目ざめよ! 1970 | 6月8日
-
-
真理を伝道した少女とともにバプテスマを受けた成人の奉仕者
◆ 子供をお持ちの皆さんは,うちの子は幼すぎるので,効果的な聖書の証言はできないと感じておられますか。幼い子供がりっぱな話をしてすぐれた結果を得たフィジーでの経験から励みを得てください。エホバの証人の大会に出席中の12歳の一少女は,野外の伝道に参加し,ひとりの男の人とその家族に効果的な証言をして書籍を配布しました。少女が,その人を再び訪問してもらうために必要な事項を正しくしるして係りに提出したので,大会の開催された町のエホバの証人は,その家族を正しく世話することができました。ひとりの奉仕者が関心を示したその人を尋ねたところ,その家の主人は,自分は聖書についてほとんどなにも知らず,まして聖書を伝道することなど及びもつかないのに,12歳の少女が,聖書をわかりやすく説明してくれたので,自分も家族もたいへん深い感銘を受けた,と語りました。この事で大いに励まされたその人は,子どもにさえできるのだから,自分にもできるはずだと考えて,聖書を学ぶことにしました。やがて家族とともに聖書研究の面で急速に進歩し,ほどなくして,前述の12歳の少女と同じように,戸別訪問をして聖書の証言を行なえるようになりました。現在14歳になったその少女は,最近の巡回大会でバプテスマを受けましたが,バプテスマを受ける前に二つの質問に答えるため他のバプテスマ希望者とともにその男の人も起立するのを見てたいへん喜びました。
― エホバの証人の1970年度年鑑から
-