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  • 自分のために有意義な目標を定めなさい
    目ざめよ! 1974 | 12月8日
    • と自己鍛練が必要です。初めのうちはうまくゆかない場合もあります。しかし,努力を続け,自分の性向や他の人からの影響に容易に屈してしまわないことを学び取ってください。他の人のことばは,善意によるものであっても,必ず賢明なものであるとはかぎりません。自分で目標を定めたなら,時間の経過と共にそれがあまりに高すぎるものであるとか非現実的であるとかいうことがわかった場合でないかぎり,その目標に向かって励み続けてください。クリスチャンの使徒パウロは,困窮している仲間のクリスチャンに寄付を送ることについてでしたが,非常に良い忠告を与えました。『各自その心に決めたとおりに行ないなさい』。賢明で価値のある目標を思い定めたなら,その決意を実行し,その目標からそれないように努力してください。―コリント第二 9:7。

      ただ流されるままになってはなりません。はっきりとした目的を持ち,自分のために賢明な目標を定め,こうして,より豊かで,より有意義な生活を送ってください。

  • 石油問題に揺れる世界経済
    目ざめよ! 1974 | 12月8日
    • 石油問題に揺れる世界経済

      西側諸国に対するアラブの石油禁輸措置は今年の初めに撤回されて,北アフリカと中東の石油は再びほぼ平常通りに供給されるようになり,多くの人はひとまず安どの息をつきました。これで石油不足は解消するものと人々は思ったのです。

      石油の供給削減は終わったものの,それによって石油問題が終わったわけではありませんでした。これまでの石油不足を小さく見せるほど,石油に関連したいろいろな問題があるのです。事実,そうした問題のために,世界の経済はほとんど一夜のうちに非常な混乱に投げ込まれました。

      それら一連の問題は,特に1973年10月のアラブ-イスラエル戦争以来石油の価格に起きた事柄を中心としています。ここしばらくの間に石油の価格は四倍にもなりました。中東と北アフリカの産油国は先頭を切って価格を大幅に引き上げました。ついで,インドネシア,ナイジェリア,ベネズエラなど,ほかの主な産油国がそれに倣いました。

      安い石油の上に支えられてきた世界の経済にとって,このように高い石油がもたらした結果は何でしたか。多くの権威者たちが言うとおり,その結果は,幾つかの国にとって本当に壊滅的なものでしたか。また,このすべては,利益を得るために石油会社が仕組んだたくらみだったのですか。

      共謀なのか

      石油の不足と高値は石油会社が仕組んだ陰謀の一部であったと考える人が多くいます。ビジネス・ウィーク誌の調査によると,アメリカの一般の人々は非常に懐疑的な態度を取るようになっています。同誌は次のように伝えました。

      「62%は,価格を上げるために石油会社が供給を差し控えた,と信じている。

      「68%は,それを解消するための石油業界の努力に満足していない。

      「55%は,危機は実際には長期的な問題ではなかったのではないかと考えている」。

      人々が懐疑的になっている理由の一つは,石油会社が1973年と74年前半に,1972年をはるかに上回る巨額の利益を報告したことにあります。これは,特にアラブの禁輸措置の後であり,石油不足が増大していた時期です。石油不足が伝えられたほどひどいものであったならどうしてこれほど巨額の利益が上がったのか,と多くの人は考えています。

      これに対して石油会社は,1972年の利益が普通以上に低かったために,1973年と74年前半の利益は比率の上ではそのように大きく見えるのである,と答えました。また,投資額との関連で言えば,自分たちの利益は,他の分野の多くの会社より多くはない,とも主張しました。

      双方の主張にどれほどの真実が含まれているにしても,石油不足のさなか,また一般の人々が犠牲を強いられていた期間に,石油会社が莫大な富を得たことは確かです。しかし一体何を期待しえたのでしょうか。たいていの国において,企業はただ人々を喜ばせるために仕事をしているのではありません。利益を得るために仕事をしているのであり,たいていの政府はそれを許しています。

      そうした社会で仕事をする人々の考えとして最も支配的なのは,利潤を上げることです。一経営者はニューヨーク・タイムズの論説委員レオナルド・シルクにこう語りました。

      「実業政治家は,演説をするさい,社会的責任とか最大の長期的利益について述べるが,実際は……短期間に最大の利益を得ようとしているのである」。

      この実業家は,会社の経営者は自社の利益のために働くと述べています。彼らは,最短期間に最大の利益を得ようとしています。彼らはそれを目ざして仕事をしているのです。同じ社説はさらに次のように述べました。

      「道徳的な憤りや驚き,すなわち,国内で石油不足を起こさないためにということで多年巨額の免税措置や石油輸入割当てを受けておきながら,国内でひどい石油不足を起こしていることへの驚きは,この簡明な現実を受け入れさえすれば,非常に小さくなるであろう」。

      そうです,そうした社会においては,石油会社その他の企業が自分たちのために最善と思えることを行なったとしても少しも不思議はありません。幾百幾千万の一般の人々が不便を強いられ,苦しみに遭うということは,この体制の一部となっています。一つの問題が大ぜいの人を苦悩させる一方で,同じ問題で他の人々が多大の利益を得るということは,この体制に組み込まれている不公平さを明らかに示しています。

      なぜ不足が生じているか

      しかし,アラブによる石油禁輸が行なわれる前から,米国内では石油製品が不足していました。これはなぜでしたか。結局のところ石油会社は税法上の特典を与えられ,石油の輸入に伴う競争は制限されてきたのです。これらの事は生産の増大を促し,不足を回避させたはずではないのですか。

      それに対して,石油会社は,米国で生産される石油の価格が政府の規制によってあまりに低く抑えられてきた,と答えます。そのため,新しい油田を掘って生産を増大させるだけの利益を上げられなかった,と言うのです。そのために,やがて国内の生産は消費に付いてゆけなくなりました。足りない分,つまり需要の三分の一は輸入によって補われました。しかし,必要以上の競争を避けるために,その輸入も政府によって制限されてきました。

      こうした要素のために,米国内で必要とされる原油すべてを得られるかどうか確信が持てなかった,と石油会社は主張します。そのため,原油を,ガソリン,灯油,その他の石油製品に変える精製施設を幾年もの間新設しないできました。

      その代わりに,石油会社の利潤の多くは米国外の土地で活用されてきました。そのほうが投資に対する見返りが大きく,原油の供給もより確実であると考えられたからです。外国での需要が減る心配はありませんでした。なぜなら,欧州や日本では,石油製品の需要が最近爆発的に増えているからです。

      こうして,国内生産と輸入を合わせても,増大する米国内の需要を十分に満たせなくなりました。アラブによる石油禁輸の前でさえ,灯油やガソリンが不足していたのはそのためです。1973年末の禁輸措置は,すでにあった難しい事態をさらに悪化させたというにすぎません。

      1974年の禁輸解除は,最悪の石油不足を一時的に和らげました。しかし,それは石油の供給問題を本当に解決したわけではありません。アメリカをはじめ多くの国は,自国で生産する以上の石油を消費しているからです。そして,それらの国における需要は増大し続けています。目下のところ,および近い将来は,この増大する需要の大部分を,中東とアフリカからの輸入に頼ってゆかねばなりません。それらの地域には,非共産圏における確定埋蔵量の八割までが存在しています。

      アメリカ石油協会の調査担当理事ウィルソン・M・レアード博士は次のように述べています。「我々が自国内でより多くの石油や天然ガスを開発するか,あるいは別のエネルギー源を開発するまでは膨大量の石油を輸入してゆく必要があるのであり,そのことは特に数学者でなくてもわかるはずである」。しかし,代わりとなるエネルギー源を開発するには,時間と巨額の費用がかかります。

      多くの当局者の予想より速く需要が伸びているにもかかわらず,それに見合う供給の伸びがあるかどうかはっきりしません。石油問題コンサルタントのウォルター・J・レビーは,ビジネス・ウィーク誌に次のように書いています。「産油諸国は,少なくなってゆく石油埋蔵量に左右されないような産業経済上の基盤を据えることを目ざして現在持つ石油資源を活用してゆこうとしている。埋蔵量がどれほど豊富であるとしても,それには限りがある」。

      こうした理由で,13万人の会員を持つアメリカ科学振興協会は,エネルギー問題を『重大かつ長期的なもの』と警告しています。

      もう一つの悩み

      高度に工業化された国では特に,十分の量の石油を確保することが一つの大きな悩みとなっていますが,もう一つ別の悩みの種があります。それは,石油製品に対して支払わねばならない代価です。

      世界市場における石油の価格が四倍になった結果,石油から作られる製品はみな値上がりしました。価格が多少変動して時に安くなることがあるとしても,数年前のような安い値段に戻る可能性は全くありません。これが何を意味するかについて,ある石油調査技師は次のように説明しています。「これからは低価格のエネルギーは存在しない。こうした実情を受け入れねばならないのである」。また経済学者ポール・A・サムエルソンはこう警告しています。「ガソリン代としてわたしたちの支払っているものが高く思えるかもしれないが,これでもまだ世界の石油価格水準に合わされていないのである」。それでも,たいていの国で,ガソリンの価格は昨年来急激に上がっています。

      そうです,すべての人は,安いエネルギーの時代は終わった,と言う点で同意しています。ハーパーズ誌は次のように伝えました。

      「歴史家たちは,1973年を時代の区切りとするかもしれない。我々に臨もうとしている変化は,昨年12月,自国の石油価格を以後1バーレルあたり11㌦87セント(約3,561円)にするとしたイラン国王の発表に象徴されている。……

      「その発表のさい,同国王は,安くて豊富なエネルギーの“宴会”はもう終わった,と工業諸国に対して遠慮のない警告を発した。これから先,我々の文明全体が依存している資源は少なく[かつ高価に]なるであろう」。

      激変した世界の経済

      相次ぐ石油の値上げは,石油に飢えた国々に大きな衝撃を与えました。それは,石油の不足よりもさらに大きな問題として多くの人の目に映っています。ウォール・ストリート・ジャーナルは次のように述べています。

      「しかし,最大の問題は石油の不足ではなく,石油と石油関連製品の価格の急上昇である。そうした上昇は,すべての消費国,そしてもちろん,経済力の乏しい国にとっては特に大きな負担としてのしかかる」。

      石油の輸入国にとって,石油の値上りは,実に

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