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  • エネルギー不足 ― わたしたちには何ができるか
    目ざめよ! 1980 | 4月8日
    • 97%の人が摂氏26度で快適であると感じます。そして,一軒の家を26度から22度まで冷やすには,さらに60%余分にエネルギーが必要とされます。省エネルギーの手段として,米国政府は昨年の7月,公共建造物内の温度を26度以下に冷やすことを違法とする訓令を出しました。気候と健康の専門家であるステファン・ローゼン博士はこう述べています。「冷房はわたしたちが夏の暑さに順応するのを遅らせる」。その結果として,「冷房のきいた職場で働く人は,冷房のきいていない所で働く人よりも,病気になりやすく,不快感を訴え,頭痛に悩まされることが多い」。

      家庭暖房用の燃料を節約する方法はほかにも数多くあります。7ページの表には,まとめればかなり燃料費を引き下げることになる方法が幾つか挙げられています。例えば,断熱効果を適切なものにするだけで,暖房費を半減させることのできる家庭は少なくありません。

      前途に待ち構える変化

      人々が節約の点でどんなことをするにしても,多くの人が慣れ親しんできた生活様式はまさに変化を遂げようとしていると言えるかもしれません。やがて人々は燃料を節約するために,マイカーで旅行するのをやめ公共の交通機関に戻らなければならなくなるのでしょうか。気ままに冷暖房を使うことを自粛し,裏庭のプールを温水にするのをやめ,ネオンサインの光り輝いている街を暗くすることを余儀なくされるのでしょうか。

      しかし,人々はこう反論するかもしれません。「でも,そんなに早くは来ない。労力を省く器具すべてを取り上げる前に,つまり電動カン切りや肉切りナイフ,電気カミソリや歯ブラシ,電動芝刈り機や生けがき用大ばさみ,モーターボートやスノー・モビルなどを取り上げる前に,ほかのエネルギー源のことを考えてみてはどうか。石油がなくなった場合に頼れるほかの資源はないのか」。

      その不足は,取り沙汰されているほどひどくはないと抗議する人もいます。そうした人々は,米国の西海岸では石油がだぶついているのを耳にしています。だぶついている理由は,西部の精油所で消化し,東部へ輸送してもまだ追いつかないほどの石油が新しいアラスカ油田から送られて来ることにあります。また,価格に関する政治的な論争のために使えないでいる,膨大な量の余剰天然ガスがあると言われています。メキシコでは,アラビア半島の油田よりも大きな油田が発見されたと伝えられています。このすべては何を示していますか。

      米国で行なわれた最近の調査では,一般の人々の三分の二までが燃料不足はまやかしだとの意見を述べました。石油会社が自分たちの利益を膨らませるために共謀し,大衆をだまして品不足だと思い込ませたのだと考える人もいます。事態は確かに混乱しています。とはいえ,差し迫った将来という現実に対処しなければなりません。燃料危機の成行きはわたしたちの日常生活に影響を及ぼすので,だれしもそのことを気づかっています。

      他のエネルギー源

      石油への依存度を少なくするために目を向けることのできるエネルギー源は確かにたくさんあります。石炭は地球の多くの場所にまだまだ豊富にあり,長期にわたる需要を十分に満たせます。核分裂から得られるエネルギーは,すでに数か国で電力供給の分野において重要な役割を果たしています。ウラニウムの残存埋蔵量は石油よりも長持ちしそうですが,その採掘や精製のコストは高くなってきています。さらに先を見れば,核融合によって海水から無限のエネルギーを取り出すことは夢物語ではないと言われています。

      太陽光線のエネルギーは,尽きることのない源から絶えず供給されています。人間は長い間,木を燃やすことにより,また水力発電や風車によって太陽からの力を間接的に利用してきました。現在では太陽の熱と光を利用して電気を起こす可能性が出てきています。太陽から動力を得るための実際的なシステムが何かできれば,エネルギー問題の格好の解決策になるでしょう。太陽光線はどこでも得られるからです。

      言うまでもなく,一つのエネルギー源を別のエネルギー源に代えることを話す場合,どんな種類のエネルギー源も同じほど有用であるわけではないことを認めなければなりません。石炭は発電用のタービンや機関車を動かすためなら石油の代役を果たせますが,車を走らせることはできません。原子力は非常に大きな発電所でしか実用に供せませんが,太陽エネルギーは個々の家庭でも用いられるほどの小型の装置でも活用できるでしょう。水力発電で起こした電力は,河川にあるダムから都市まで高圧線で引いて来なければなりません。地熱は火山地帯では有用ですが,すべての人が火山の近くに住んでいるわけではありません。

      また,汚染を生じさせるエネルギー源もあり,その規模が大きくなると,耐えられないものになります。石炭炉は空気中に煤煙を出し,地上には灰の山を残します。炭化水素燃料はスモッグの原因になり,原子力エネルギーは放射能もれやなかなか崩壊しない廃棄物などで心配の種になります。風力,水力,太陽エネルギーなどにはそのような不利な条件はありません。

      現在の経済体制に根を下ろした財政上の利益という点も考慮に入れなければなりません。今から予見できるエネルギー源の移行に伴って,発電所や広範に及ぶ配電線網へのばく大な投資は時代遅れになりかねません。たとえ長期的に見て望ましいことが明白だったり,どうしても必要とされたりする変化であっても,変化へ向けての動きには抵抗があるでしょう。

  • 地下にはどれほどのエネルギー資源があるか
    目ざめよ! 1980 | 4月8日
    • 地下にはどれほどのエネルギー資源があるか

      石炭と石油は,19世紀初頭の産業革命以来,エネルギーの主要な源となってきました。しかし,それらはいずれも,再生不能なエネルギー源の部類に入れられています。そこで今日のわたしたちにとって差し迫った問題となっているのは,これらの化石燃料が枯渇するまでどれほどの期間それに頼ることができるか,ということです。

      欧米諸国が産業化の時代に突入すると共に,最初に開発されたのは石炭でした。鋼鉄やセメントの製造に石炭が大量に用いられるようになりました。石炭は,地上では鉄道の機関車の,海上では蒸気船の動力源となりました。そして,家や職場の暖房のために石炭を燃やしました。1800年代の終わりごろから,石炭は主要な発電所の発電機を動かすのにも用いられました。

      石油が手に入るようになると,それが豊富で廉価であったため,様々な目的で石炭の代わりに用いられる結果になりました。重要なこととして,液体燃料の便利さと点火の容易さがあいまって,自家用車や貨物輸送用のトラック,高速交通機関としての飛行機の普及を促しました。工業諸国は,かけがえのないエネルギー源として石油に大きく依存するようになりました。

      資源のむだ使い

      並々ならぬ利益の見込みに促され,企業的精神

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