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この危機の時代に役立つ教えものみの塔 1994 | 4月15日
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よくご存じの聖句だと思いますが,テモテ第二 3章1節から5節の預言の言葉をここで注意深く読んでみましょう。パウロはこう述べています。「このことを知っておきなさい。すなわち,終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます。
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この危機の時代に役立つ教えものみの塔 1994 | 4月15日
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1節を見てください。パウロは,「終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます」と予告しました。どの「終わりの日」のことでしょうか。終わりの日と言ってもこれまでに幾度もありました。古代都市ポンペイの終わりの日や,王または支配者の家系の終わりの日などはその例です。聖書も,ユダヤ人の体制の終わりの日など,幾つかの終わりの日について述べています。(使徒 2:16,17)しかしイエスは,パウロの言及した「終わりの日」とは現代のことである,という点を理解するための根拠を与えておられます。
16 小麦と雑草のたとえ話は現代のどんな状況を予告していましたか。
16 イエスは,小麦と雑草のたとえ話の中でそうされました。小麦と雑草が畑にまかれ,共に生長します。イエスは,小麦と雑草が人々 ― 真のクリスチャンと偽のクリスチャン ― を表わしていると言われました。このたとえ話を引き合いに出すのは,邪悪な体制全体の終結までには長い期間があることがこのたとえ話から分かるからです。終結が到来する時に大いにはびこっているものがあります。それは何でしょうか。背教,つまり真のキリスト教からの逸脱です。その結果,邪悪な収穫物があふれています。聖書の他の預言は,これが邪悪な体制の終わりの日の期間に起きることを裏づけています。今はその終わりの日,つまり事物の体制の終結の期間なのです。―マタイ 13:24-30,36-43。
17 テモテ第二 3章1-5節は,事物の体制の終結の期間に関して他の聖句と同様の,どんな情報を提供していますか。
17 ことの重大さがお分かりでしょうか。テモテ第二 3章1節から5節は,この体制の終結の期間,つまり終わりの日にはクリスチャンの周囲に見られる実が悪いものになるという,そのたとえ話と同様の点を示しているのです。パウロはここで,列挙された19の点が終わりの日の到来したことを証明するおもな手段になると言っていたのではありません。むしろ,終わりの日にわたしたちが何と闘わなければならないかについて警告していたのです。1節には,「対処しにくい危機の時代」とあります。この表現はギリシャ語に由来し,字義的には「猛烈な定められた時」という意味です。(王国行間)「猛烈な」という言葉は,今日わたしたちが直面している事柄を適切に表現していると思われませんか。霊感を受けたこの記述はさらに,今の時代に対する神の洞察を与えてくれます。
18 パウロの預言の言葉を研究する際,何に焦点を合わせるべきですか。
18 わたしたちはこの預言に関心を持っているゆえに,今の時代がどれほど危機的な,つまり猛烈な状態にあるかを示す悲惨な事例を幾つか指摘したいという気持ちになります。しかし,今考慮している二つの要点を思い起こしてください。(1)今の時代を難しくしている様々な問題を見極め,そうした問題を避ける方法を理解すること,(2)本当に実際的で,より良い生活を送るのに役立つ教えに従うことです。ですから,悪い面ばかり述べるよりもむしろ,この対処しにくい時代に住むわたしたちにとって,また家族にとって役立つ教えに焦点を合わせます。
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