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動物園での聖書研究目ざめよ! 1996 | 3月8日
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動物公園で大きなアリ塚を見るとは思ってもみませんでした。そのアリ塚にはハキリアリのコロニーが三つあります。ハキリアリはアリの世界の庭師です。私たちはガラス越しにコロニーを見ることができるので,この小さな生き物の生態を研究することができます。
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動物園での聖書研究目ざめよ! 1996 | 3月8日
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「ハキリアリは,ちょうど人間がキノコを栽培するのと同じように,食用にする菌類を育てます。ご覧のように,栽培は地下で行なわれますが,菌類の養分は地表から持ち込まれます。働きアリは一日中,自分たちの巣にせっせと木の葉を運びます。働きアリは樹木や低木に登って葉を選びます。それからあごをはさみのように使って木の葉を手際よく半円形に切り取り,それらを日傘のように頭の上に載せ,行列をつくって巣に運びます。これが,ハキリアリにヒガサアリという第二の名称のあるゆえんです。葉を切る仕事は敏速に行なわれるので,中南米では,低木や樹木が何時間かのうちに丸裸にされてしまいます。ハキリアリが中南米であまり好かれていないのも不思議ではありません。巣の中では,他の働きアリたちが,葉の小片をかみ砕く前にそれらを注意深く掃除します。その後,かみ砕かれた葉にアリが分泌する酵素とアミノ酸が加えられます。こうして初めて,かみ砕かれた葉は菌類の養分として使われる状態になり,コロニー全体に絶え間ない菌類の供給が行なわれるのです」。
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