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信頼できる書物 ― 第2部目ざめよ! 2010 | 12月
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古代の中東の人たちは,アッシリアと聞いただけでぞっとしたことでしょう。聖書のヨナ書によると,預言者ヨナは,アッシリアの首都ニネベで裁きの音信を伝えるという任務を神から受けた時,反対方向へ逃げました。(ヨナ 1:1-3)アッシリア人の恐ろしい評判を聞いていたからでしょう。
信頼できる歴史
聖書の預言者ナホムはニネベを,「ライオンのねぐら」,「流血の都市」と描写し,こう述べています。「獲物は去っては行かない! むちの音と車輪のごうごうたる響きとがある。そして,突進する馬と躍り上がる兵車。馬上の騎手,剣の炎,槍の稲妻,討ち殺された多数の者,大量の死がい。死体は果てしなく続く。彼らはその死体の中で幾度もつまずく」。(ナホム 2:11; 3:1-3)一般の歴史は,古代アッシリアに関する聖書の記述を裏付けているでしょうか。
「遠い過去からの光」(英語)という本はアッシリアを,「残虐さによって敵を震え上がらせることを意図した冷酷な戦闘組織」と呼んでいます。アッシリアの王アシュルナシルパル2世は,自分に逆らった者たちに加えた仕打ちを次のように自慢しています。
生きたまま皮をはがれる捕虜が描かれた石の浮き彫り
「わたしは彼の都市の城門の前に,それよりも高い柱を建て,反乱を起こした首領らすべての皮をはぎ,彼らの皮でその柱を覆った。ある者らをわたしはその柱の中に封じ込め,ある者らを柱の上で杭に突き刺した。……また,わたしは役人ども,反逆した王室の役人どもの手足を切断した。……彼らの中の多くの捕虜をわたしは火で焼き,多くの者を生け捕りにした」。アッシリアの王宮を発掘調査した考古学者たちは,捕虜に加えられた身の毛もよだつような虐待の光景で飾られた壁を発見しました。
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