-
ダリウス聖書に対する洞察,第2巻
-
-
ナボニドス年代記として知られる古代の楔形文字文書はバビロンの陥落について詳述し,「グティウムの総督[ウグバル]とキュロスの軍隊は戦わずしてバビロンに入城した」と述べています。次いで,その碑文は,17日後にキュロスが同市に入ったことを説明した後,「彼の総督[グバル]はバビロンに(副)総督たちを任じた」と述べています。(「古代近東テキスト」,J・プリッチャード編,1974年,306ページ。「メディア人ダリウス」,J・C・ホイットカム著,1959年,17ページと比較。)「ウグバル」と「グバル」は同じ名前ではないことに注目してください。似ているように見えますが,楔形文字の書体では,ウグバルという名前の最初の音節の記号はグバルのそれとはかなり異なっています。同年代記によれば,グティウムの総督ウグバルは征服後,二,三週間足らずで死にました。
-
-
ダリウス聖書に対する洞察,第2巻
-
-
ホイットカム教授もこの趣旨のことを論じ,ダニエル 6章1,2節でダリウスが「王国の上に百二十人の太守を立てた」と記されているとおり,ナボニドス年代記によれば,グバルがキュロスの地区総督として「バビロンで(地区総督たちを)……任命した」ことを指摘しています。
-