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イスラム教 ― 服従により神に達する道神を探求する人類の歩み
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5 (イ)ムスリムはイスラム教に関して何を信じていますか。(ロ)聖書とクルアーンとの間にはどんな類似点がありますか。
5 ムスリムは,自分たちの信仰は昔の忠実なヘブライ人やクリスチャンに与えられた啓示の終極的な結果であると考えています。しかし,ムスリムがヘブライ語聖書とギリシャ語聖書の双方から引用するとはいえ,その教えは幾つかの点で聖書からそれています。b (285ページの囲み記事をご覧ください。)
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イスラム教 ― 服従により神に達する道神を探求する人類の歩み
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b ムスリムは,聖書には神からの啓示が収められているものの,そのあるものは後に改ざんされたと考えています。
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イスラム教 ― 服従により神に達する道神を探求する人類の歩み
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[285ページの囲み記事]
クルアーンと聖書
「かれは真理をもって,あなたに啓典を啓示され,その以前にあったものの確証とし,また先に律法と福音を下され,この前にも人びとを導き,今また正邪の識別を御下しになる。」― スーラ 3:3,4(3:2,ダウッド訳)。
「コーランの中で歴史上の物語の箇所にはほとんどすべて,聖書の並行記述が見られる。……旧約聖書の人物の中では,アダム,ノア,アブラハム(25の別々のスーラの中で70回ほど言及されており,アブラハムの名はスーラ 14の表題とされている),イシュマエル,ロト,ヨセフ(スーラ 12では専らヨセフのことが扱われている),モーセ(この名は34の別々のスーラに出て来る),サウル,ダビデ,ソロモン,エリヤ,ヨブ,およびヨナ(この名はスーラ 10に出て来る)が一際目立っている。……創造とアダムの堕落に関する物語は5回,洪水は8回,ソドムも8回引き合いに出されている。実際,コーランには聖書の他のどの書よりも五書<ペンタチューク>の並行記述が多く見いだされる。……
「新約聖書の人物の中で強調されているのは,ゼカリヤ,バプテストのヨハネ,イエス(イーサー),マリアだけである。……
「コーランと聖書双方の物語……を比較・研究してみると……逐語的に依存してはいない[つまり,直接引用されてはいない]ことが分かる……」g ―「アラブ人の歴史」。
[脚注]
g [しかし,300ページ,30節のスーラ 21:105も参照]
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