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今の命よりも貴いもの目ざめよ! 2011 | 6月
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1997年,ロシアのノボシビルスク市に住む1歳の男の子パーベルが緊急手術を必要とし,母親から援助の要請がありました。そのころロシア国内では,無輸血の手術を引き受けてくれる経験ある医師がほとんどいませんでした。私たちは,輸血せずに治療を行なう医師を探すことに同意しました。
やがてカザンの心臓外科医院の医師たちが,幼いパーベルの手術を引き受けてくれることになりました。1997年3月31日,医師たちはファロー四徴症と呼ばれる重い心疾患の手術を無輸血で見事に行ないました。4月3日付の「ベチェルニャヤ・カザン」紙はこう報じました。「その子は予後が良好で,心臓の治療はもう必要ではない。……パーブリク[パーベルの愛称]の母親は,11か月ぶりに安堵の胸をなでおろした」。ほどなくしてパーベルは回復し,その医院の廊下で初めて歩きました。
現在パーベルは健康で,普通に生活しています。水泳やアイススケートやサッカーが好きです。学年は8年生で,母親と共にノボシビルスク市にあるエホバの証人の会衆の活動に参加しています。この医院の医師たちは以来,エホバの証人の患者数名の心臓手術を無輸血で行なってきました。
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今の命よりも貴いもの目ざめよ! 2011 | 6月
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[15ページの図版]
現在のパーベルと母親
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