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あなたには選択の権利がある血はあなたの命をどのように救うことができますか
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アルバート・アインシュタイン医科大学(米国)のある医師はこう書いています。「大半の[証人たちは],医師と病院の責任を免除する,アメリカ医師会の用紙に快く署名する。また『医療上のお願い』[のカード]を携帯している人も多い。正しく署名と日付が付された“血液製剤拒否”の用紙は,契約上の合意であり,法的な拘束力を持つ」―「麻酔ニューズ」誌,1989年10月号。
そうです,エホバの証人は協調性を示し,求められた無輸血療法を提供した責任は医師や病院に負わせないという法的な保証を与えているのです。医療専門家たちが勧めているように,エホバの証人は各自医療カードを携帯しています。このカードは年に一度更新され,本人と複数の証人 ― 最近親者である場合が多い ― の署名が付されます。
1990年3月に,カナダのオンタリオ州の最高裁判所は,そのような書類に関して,次のような好意的な見解を表明した判決を支持しました。「このカードは,その携帯者が医師との契約に書面による制限を課す際,合法的に取ることができる正当な立場を示す,書面による宣言である」。ダニエル・アンダーソン教授は「メディシンスク・エティク」(1985年)の中でこう書きました。「もし,自分はエホバの証人で,どんな状況のもとでも輸血は望まないという主旨の,書面による患者の明確な申し立てがあるなら,患者の自主性を尊重する立場からすると,その申し立てが口頭によって行なわれたかのように,その願いを尊重しなければならない」。
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あなたには選択の権利がある血はあなたの命をどのように救うことができますか
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エホバの証人は,承諾を求める病院側の用紙にも署名します。ドイツのフライブルクで用いられた用紙には,医師が治療に関して患者に与えた情報を記せる余白があります。そして医師と患者の署名の上部には,こう付記されています。「私はエホバの証人の宗教団体の一員として,手術の際に他の人の血液や血液成分を用いることを絶対に拒否します。そのため,計画され必要とされた方法には,出血に関連した合併症ゆえに大きな危険が伴うことは承知しています。私は,とりわけその点に関する十分な説明を聞いた後,他の人の血液や血液成分を用いない,必要とされる手術が行なわれることを希望します」―「ヘルツ・クライスラオフ」,1987年8月号。
実際のところ,無輸血の処置のほうが危険性は低いかもしれません。しかしここで大切な点は,エホバの証人の患者は,医療関係者が行なうよう委ねられている事柄を行なう面で前進し,人々の回復を助けることができるよう,不必要などんな心配をも喜んで除き去りたいと思っていることです。アーンゲロース・A・カンボーリス博士が「エホバの証人の腹部大手術」の中で述べているように,この協力の精神はすべての人に益を与えます。
「外科医は手術前に得られた合意事項を拘束力のあるものとみなし,手術中また手術後にどのような事態が進展しようと,その合意事項を固守しなければならない。[これ]によって,患者は手術処置に対して積極的な気構えを持つようになり,外科医の注意は法的かつ哲学的な考えから外科的かつ技術的な考えに振り向けられ,そのために外科医は最良の手術を行ない,患者の最善の益を図ることができる」―「アメリカの外科医」,1987年6月号。
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