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パラグアイ1998 エホバの証人の年鑑
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川沿いに住んでいる人たちに証言するためにも特別な努力が払われています。そうした人たちが外の世界と接触する唯一の手段は船という場合が少なくありません。そこで1992年に協会は,4人の乗組員のための部屋を持つ船を建造しました。川岸に住む羊のような人たちを探すため,計画的な運動を開始しました。その船は適切にも,「開拓者」と名づけられました。
グループの責任者の兄弟はこう書いています。「私たちはパラグアイ川をジグザグに進み,アスンシオンから483㌔離れたプエルト・フォンシエレに到着し,家から家へ宣べ伝え始めました。あるお年寄りの女性との会話の中で,私たちは,神がすべての悪を滅ぼすとおっしゃっていること,私たちがエホバの証人として神がこのことをご自分の王国を通して行なわれることを伝えているのだということを話しました。その女性は会話をさえぎると,孫娘に向かって,おじいちゃんに『同じグループの人たち』が来たことを知らせるように言いました。間もなく,おじいちゃん,つまり70代になる男性がやって来ました。畑仕事をしていたので汗をかいていました。その男性は私たちを温かく歓迎し,目に涙を浮かべて,ついに私たちが来たことを神に感謝しました。そして,ずっと私たちが来るのを待っていたと話してくれました。少し驚いた私たちは,説明をお願いしました。その男性は,ペニャ・エルモサ島のある軍の隊長が聖書と『神が偽ることのできない事柄』という本をくれたのだと答えました。隊長は,詩編 37編10,11節とか詩編 83編18節といった幾つかの聖句に印をつけており,いつかエホバの証人が家に来て,エホバの目的についてもっと教えてくれると言っていました。直ちに聖書研究が始まりました」。
現在までにこの船はパラグアイ川の川岸を,北はボリビア国境から南はアルゼンチン国境まで少なくとも2回は網羅しており,総航行距離は約1,260㌔になります。
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パラグアイ1998 エホバの証人の年鑑
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パラグアイ川に浮かぶエル・ピオネロ号
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