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エホバの証人 ― 1991 年鑑の報告1991 エホバの証人の年鑑
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支部の献堂: 『神がそれを成長させてくださった』
健康な赤ちゃんは見る間に大きくなるので,今まで着ていた服が小さくなり,親はさらに大きなサイズの服を用意しなければならなくなります。同様に,ある国で伝道者数が増加すると,監督の任にある人々は勢いを増す王国伝道者の必要にこたえるため,さらに大きな支部を探します。
支部委員会はこれを喜ばしい挑戦とみなします。それは,神が支部を成長させて祝福しておられる証拠なのです。(コリント第一 3:6)昨奉仕年度は四つの支部が,もっぱらエホバへの奉仕に用いる新しい施設を献堂しました。
オーストラリア
献堂式の日は1989年11月25日でした。従来の支部の建物群は1982年に出来上がり,1983年の初めに献堂されました。1987年には事務所が拡張されましたが,今回は,5階建ての宿舎と増築された3階建ての工場が献堂されました。
40年前,この国の伝道者はわずか4,000人余りでしたが,現在では5万1,000人を上回る伝道者がいます。実に,1,100%以上の増加です。過去10年以内に真理に入って来た人々は2万2,000人近くに達します。また,オーストラリアだけでなく,ニュージーランドや太平洋地域にある多くの島の必要を顧みるために印刷の規模が拡大しており,出版物は現在37の言語で生産されています。
グアテマラ
1989年11月26日,グアテマラ市では喜びにあふれた笑顔が一様に見られました。その日,新しい支部施設の献堂を祝うために1万3,882人のエホバの証人が集まったのです。それは,支部の建物群を作る7年がかりの活動が最高潮を迎えた日であり,その床面積は以前の建物の8倍余りになりました。現在の敷地面積は1.1㌶で,ユーカリ,イトスギ,松の木がたくさん生えています。白い壁と赤い屋根がわらを持つグアテマラの新しい支部施設は,そのような快適な環境の中に位置し,美しい輪郭の火山を背景に一際目立っています。
新しい支部施設は明らかに何年もの間必要とされていました。市の中心付近に位置した旧支部の建物は1949年以来使用されていましたが,その年の伝道者はわずか218人でした。新しい支部施設の用地が購入された1985年までに伝道者は8,135人に増加し,その4年後に建物が完成したころには37%の増加に当たる,1万1,147人の新最高数に達しました。
実際の建設は2年半続きました。その期間中,地元の諸会衆から269人の定期奉仕者と週末に働ける2,000人以上の自発奉仕者が作業に当たりました。そのほかに,近隣のコスタリカや,カナダ,フィンランド,米国といった遠方の諸外国から215人がやって来ました。それら自発的な作業員は,コンクリート作業,タイル貼り,家具の製作といった様々な職種に関して地元の兄弟たちを訓練しました。
訪問客は11月25日,日曜日に特別な歓待を受け,最初に支部の建物を見学しました。その日の最後を飾ったのは裏庭で催された晩さん会で,マリンバの音楽が流れる中,にぎやかな会話が交わされ,快いクリスチャンの交友を楽しむ友たちの笑い声が聞かれました。
ホンジュラス
1989年10月22日,テグシガルパで二日間の特別な集まりの二日目に集まった5,085人の出席者は,寒い天候の中でも心の中に温かいものを感じていました。10月21日の献堂式では,支部事務所が開設された1945年以来ホンジュラスで行なわれてきた宣べ伝える業の歴史が回顧されました。
1961年に建てられ,1978年に拡張された従来の支部の建物のすぐ隣に,支部の新しい増築部分が建っています。新しい施設には,地下室と1階と2階があるので,利用できる床面積はほぼ3倍になりました。新しい建物は屋根付きの歩道によって以前の建物とつながっています。以前の建物もすっかり改装されました。現在支部の建物群には全部で13の居室があり,新しい建物に10部屋,改装された建物に3部屋あります。支部の建物には今のところ26人まで住むことができるので,現在13人を数えるベテル家族にとっても,将来の拡大のためにも十分のスペースがあります。建設工事では,125人ほどの国際建設自発奉仕者と地元の1,500人余りの兄弟姉妹が2年間勤勉に働きました。
ナイジェリア
1990年1月20日に,ナイジェリアの新しい支部施設が4,209人の聴衆を前に献堂されたとき,29か国の代表者がそこに出席していました。その翌日,ナイジェリアの三つの都市で開かれた特別集会には6万人を超える出席者が見られました。
新しいベテル・ホームと支部事務所は,ラゴスから約360㌔離れたイギードゥマという村に近い片田舎にあります。57㌶の用地が購入されたのは1983年のことです。地所から樹木や灌木を取り払う必要がありましたが,そこにとどまっていたレイヨウが宿を見いだせるだけの草木は残され,幾百本もの果樹と7,000本に上るパイナップルの木が植えられました。ある日,建設が初期の段階にあったころ,一人の森林係官が現場に来て,なぜ樹木を伐採しているのかと建設の監督に尋ねました。しかし,その理由を聞いて,開発計画の説明を受け,自発的な援助と寄付された資材に頼って建築が行なわれている様子を目にすると,係官は大そう感心し,帰り際に,「寄付箱はどこですか」と尋ねました。そして寄付をすると,木の伐採や許可の件についてはそれ以上何も言いませんでした。
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エホバの証人 ― 1991 年鑑の報告1991 エホバの証人の年鑑
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[27ページの図版]
1989年11月25日,オーストラリアでは51室を備えた5階建ての宿舎と増築された3階建ての工場が献堂された
[28ページの図版]
グアテマラの支部施設は1989年11月26日に献堂された。現在28人を数える支部の家族には今や拡大に対応できるスペースがある
[29ページの図版]
ホンジュラスの新しい支部の建物は従来の建物の隣に建てられ,1989年10月21日に献堂された
[30ページの図版]
ナイジェリア支部の建物群は1990年1月20日に献堂された。4棟から成る宿舎は400人以上を収容できる
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