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コスタリカ1988 エホバの証人の年鑑
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1926年11月17日にバプテスマを受けた人の中に,アルバート・エズラ・パイルがいます。パイルは,1918年に29歳でバルバドスからやって来た日に初めて真理を聞きましたが,その時,自分がエホバの証人のそれ以降の歴史において重要な役割を果たすことになろうとは夢にも思っていませんでした。パイルは床に就く前に,宿屋の主人に何か読み物はないかと尋ね,「聖書研究」第1巻を手渡されました。その夜,聖書の真理の火花がエホバに対するパイルの愛を燃え上がらせました。パイルは程なくして開拓者となり,99歳となった今でも,シキレス会衆と交わっています。ところで,パイルは証言の業にどのような影響を与えたのでしょうか。
パイル兄弟は1927年にシキレスという小さな町に移り,その町で,業を開始させるため1906年にこの国にやって来た聖書文書頒布者<コルポーター>フランク・ハドソンと出会いました。ところがその時までに,奉仕に対するハドソン兄弟の熱意は失意のために冷めていました。それで,パイル兄弟とハドソン兄弟は団結して,より組織的な方法で業を再び燃え上がらせることにしました。
1937年に戦争の暗雲がヨーロッパに垂れこめると,パイル兄弟は,戦争の脅威によって本部からコスタリカへの文書の供給が断たれるのではないかと懸念しました。それで,ブルックリンに手紙を書き,協会の文書の在庫管理を自分の家で行なうことを申し出ました。協会はそれを承諾し,文書はプエルト・リモンからシキレスに運ばれました。そして,パイル兄弟が保管所の僕になり,エホバの証人が住む国中のあらゆる場所に文書を発送しました。
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コスタリカ1988 エホバの証人の年鑑
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[209ページの図版]
1926年にバプテスマを受けたアルバート・エズラ・パイルは,業を燃え上がらせるのに貢献した
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