-
再び力を得て,疲れ果てることがないものみの塔 1986 | 1月15日
-
-
長老たち ―「強める助け」となってください
16 (イ)長老たちは仲間のクリスチャンが再び力を得るようどのように助けることができますか。(ロ)長老たちは励ましや諭しを与える際,どんなことに注意を払う必要がありますか。
16 特に会衆の長老たちは,弱ってゆく兆候の見られる成員を助ける面で機敏でなければなりません。イザヤ 35章3節は優れた諭しを与え,「あなた方は弱い手を強くし,よろけるひざをしっかりさせよ」と述べています。では,長老の皆さんはその点でどのように自分の分を果たすことができますか。その一つの方法は,注意深く観察することです。速力が落ちているように見える状況を生み出した真の理由をさぐることです。その人のために特別にあつらえた実際的で聖書的な提案を差し伸べましょう。しかし注意深くあってください。兄弟を励ますべきであって,落胆させてはなりません。a ですから,だれかほかの人にあなたの良心を押し付けたり,ある個人に圧力をかけてあなたの解決策に従わせたり,あなたの個人的な見解を取り入れたがらない人を未熟なクリスチャンと決めつけたりしないようにしましょう。長老たちの諭しと励ましは,聖書に基づいていなければなりません。会衆の,不要な規則を押し付けて,仲間の走者の速力を落としたいとは思いません。―マタイ 11:28,29をマタイ 23:2-4と比べてください。
17 長老たちは,仲間のクリスチャンの速力を落とすために意図されたサタンの策略をどのように阻むことができますか。
17 長老たちは,ためらうことなく会衆の成員をほめることにより,キリストの追随者としてのりっぱな模範を示すことができます。自分が本当に望まれ,必要とされていると会衆の成員に感じさせるようにしましょう。サタンの体制は,クリスチャンに無力感を味わわせようといつでも待ち構えています。命を目指す競走のこの時点において,わたしたちの兄弟たちが必要とするのは,批判ではなく,声援を送って勝たせてくれる友です。例えば,中年のある姉妹の心は開拓奉仕をやめざるを得なかった時でも全時間奉仕に戻りたいという願いで燃えていましたが,経済的な事情のために戻ることができませんでした。一人の長老は,悪気はなかったものの,やや批判的な調子で,「いつから開拓奉仕を再開するつもりですか」とその姉妹に尋ねました。その姉妹は簡潔に,「主人が家賃を払えるようになった時です」と答え,その長老を驚かせました。長老は,主に夫の収入が姉妹の開拓奉仕を経済的に支えていたことに気づかず,そのことをあとになって知りました。ところが,夫は雇用者からクリスチャンにとって疑わしく思える仕事を言いつけられることが多くなったので,良心に動かされ,別の職業を探すようになりました。その人の年齢で仕事を探すのは簡単ではありませんでした。それでその夫は給料の安い仕事に就かなければならず,そのために妻が全時間働くことが必要になったのです。
18 長老たちはどのような仕方で,「強める助け」となることができますか。
18 前述の経験から,長老は仲間のクリスチャンに助言を与えることをためらうべきだということになりますか。そうではありません。むしろ,助言や励ましが必要な場合,長老は上辺の様子を見るだけではなく,兄弟たちの現実の状況を識別しなければならないということです。(ヤコブ 2:15,16)このようにして長老たちは会衆内で「強める助け」となることができます。―コロサイ 4:11。
-
-
再び力を得て,疲れ果てることがないものみの塔 1986 | 1月15日
-
-
a 興味深いことに,フィリピ 2章1節とヘブライ 6章18節にある励ましに相当する語は,「言葉により優しい影響を及ぼす」あるいは「積極的な,慈しみ深い仕方でだれかに話す」という意味のギリシャ語動詞から来ています。
-