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わたしは神に依り頼むことを学びました目ざめよ! 2006 | 4月
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冬になるころ,ソ連の国家保安委員会(KGB)はついに,タルトゥのリンダ・メティグの家にいたわたしを見つけました。リンダはわたしより数歳年上の,若くて熱心な姉妹でした。
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わたしは神に依り頼むことを学びました目ざめよ! 2006 | 4月
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翌日,メータはタルトゥに行き,リンダ・メティグと連絡を取りました。リンダは,「今すぐにでも奉仕を始めましょう。エストニア全土に良いたよりを広めるのよ」と誘ってくれました。そこでわたしは外見を変えるために髪型を新しくして,少しメーキャップをし,眼鏡をかけて,リンダと一緒に宣べ伝える業を開始しました。その後,数か月にわたって,わたしたちは自転車で遠いところにまで宣べ伝え,その途中,あちこちの農園に住んでいる仲間の信者たちを励ましました。
証人たちは1950年7月24日に,オテピャーの近くにある,聖書研究生が所有していた大きな納屋で大会を開くことにしました。しかし,その集まりの計画がKGBに知られていることが分かり,会場に向かっていた証人のほとんどに伝えることができました。結局,大会はその翌日に別の場所で開かれ,115人ほどが出席しました。家路に就く時には,どの人も喜びにあふれており,試練に面しても忠節を保つ決意をいよいよ固くしていました。b
リンダとわたしはその後も宣べ伝え,仲間のクリスチャンたちを励まし続けました。その年の後半には,ジャガイモの収穫を手伝い,一緒に作業をする人たちに王国の音信を伝えました。ある農園主はわざわざ仕事の手を止め,わたしたちの話に1時間ほど耳を傾け,「こんな重大なニュースはそうめったに聞けるもんじゃない!」と言いました。
タルトゥに戻ったリンダとわたしは,リンダの母親をはじめ,さらに多くの証人たちが逮捕されたことを知りました。今や,サンナメース姉妹たちを含め,友人のほとんどが逮捕されていました。KGBがわたしたちを捜していることは分かっていたので,自転車を2台手に入れ,タルトゥ郊外まで出て宣べ伝え続けました。
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「今すぐにでも奉仕を始めましょう。エストニア全土に良いたよりを広めるのよ」。―リンダ・メティグ
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