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なぜ協力関係が大切か目ざめよ! 2005 | 9月8日
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カバは水陸両生であるため,翼のある“友達”からも,ひれのある“友達”からもきれいにしてもらえます。水中にいる時には,ブラック・ラベオというコイの一種が,体に付いた藻類,むけた皮膚,寄生虫など,ほとんど何でも“掃除機がけ”します。歯磨きまでやってのけます。ほかの魚も手伝いにやってきて,傷をきれいにしたり,長い鼻の先で足の指の間など“手の届かない”所をつついたりします。
もちろん魚自体にも,甲殻類やバクテリア,菌類,シラミなどがへばりついたり,病気や傷ついた皮膚などがあったりするので,それらを取り除いてもらわなければなりません。そんな場合,海の魚は最寄りの清掃場に向かいます。そこでは鮮やかな色のゴビー,ベラ,オトヒメエビなどがお客を徹底的にきれいにし,おいしい食事にありつきます。大型の魚であれば,自分のために働いてくれる清掃チームを持っている場合もあります。
清掃場にやって来た魚は,掃除してほしいことをいろいろな方法で知らせます。逆立ちをするなど変わったポーズを取る魚や,口とえらを大きく開き,「お入りください。絶対にかみません」と言わんばかりの魚もいます。それがウツボやサメといった怖そうな捕食者でも,すぐに清掃に取りかかってもらえます。きれいにしてもらっている間,体の色が変わる魚もいます。寄生虫のいる所を分かりやすくするためかもしれません。「動物のパートナーシップ」(英語)という本によると,清掃する魚のいない水槽では,海水魚は「やがて寄生虫にやられて病気になる。しかし,清掃する魚を水槽に入れるとすぐに掃除が始まり,魚たちは何が生じているのか分かっているかのように,列を作って並ぶ」とのことです。
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なぜ協力関係が大切か目ざめよ! 2005 | 9月8日
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[10ページの図版]
チョウチョウウオと清掃する小さな魚
[10ページの図版]
イソギンチャクの上にいるカクレエビ
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