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神の愛する人たちを愛する「自分を神の愛のうちに保ちなさい」
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聖書中の例から学ぶ
8 (イ)ナオミとルツ,(ロ)3人の若いヘブライ人,(ハ)パウロとテモテの間柄のどんな点に,あなたは感銘を受けますか。
8 聖書には,健全な友を選んだゆえに益を得た人たちの例がたくさん記録されています。例えば,ナオミと嫁のルツ,バビロンで支え合った3人の若いヘブライ人,パウロとテモテに関する記録です。(ルツ 1:16。ダニエル 3:17,18。コリント第一 4:17。フィリピ 2:20-22)ここでは,際立った例の一つであるダビデとヨナタンの友情に注目しましょう。
9,10 ダビデとヨナタンの友情の基盤となっていたのは何ですか。
9 ダビデがゴリアテを殺した後のことを聖書はこう伝えています。「ヨナタンの魂がダビデの魂と結び付き,ヨナタンは自分の魂のように彼を愛するようになった」。(サムエル第一 18:1)こうして破れることのない友情が生まれ,かなりの年齢差があったにもかかわらず,その友情はヨナタンが戦死するまで続きました。c (サムエル第二 1:26)二人の強い友情の絆の基盤となっていたのは何でしょうか。
10 ダビデとヨナタンは,神への愛によって,また神への忠実を保ちたいという強い願いによって結び合わされていました。霊的な絆で結ばれていたのです。相手の示す特質のゆえに,互いを敬愛していました。ヨナタンは,恐れずにエホバのみ名を擁護する若いダビデの勇気と熱意に感銘を受けていたことでしょう。ダビデは,エホバの取り決めを忠節に支持して利他的にダビデの益を優先する年長のヨナタンを尊敬していたに違いありません。ダビデが極めてつらい状況にあった時のことを考えてみましょう。ヨナタンの父である邪悪なサウル王の怒りを逃れ,荒野に身を隠していた時のことです。ヨナタンは,忠節の並々ならぬ表われとして行動を起こし,『ダビデのもとに行き』ました。「神に関して彼の手を強めるため」です。(サムエル第一 23:16)親友がやって来て力づけ励ましてくれた時にダビデがどう感じたか,想像してみてください。d
11 ヨナタンとダビデの例から,友情に関して何を学べますか。
11 ヨナタンとダビデの例から何を学べますか。一番の教訓は,友が共有すべき最も重要なものは霊的価値観である,という点です。自分と同じ信条や道徳観を持つ人,神への忠実を保ちたいという同じ願いを抱く人と親しくなるなら,考えや気持ちや経験を分かち合って,励まされ,築き上げられます。(ローマ 1:11,12)霊的な思いを持つそのような友人は,仲間の崇拝者たちの間に見いだせます。では,王国会館での集会に来る人はみな良い友人である,と言えるでしょうか。必ずしもそうではありません。
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c ダビデは,ゴリアテを倒した時にはまだ「ほんの少年」で,ヨナタンが死んだ時には30歳ぐらいでした。(サムエル第一 17:33; 31:2。サムエル第二 5:4)ヨナタンは,死んだ時には60歳ぐらいであり,ダビデより30歳ほど年上だったようです。
d サムエル第一 23章17節によると,ヨナタンはダビデを励ますために以下の五つの点を述べました。(1)恐れてはならない。(2)サウルの企ては失敗する。(3)神の約束どおりダビデは王権を得る。(4)自分はダビデへの忠節を誓う。(5)ダビデへの自分の忠節はサウルも気づいている。
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