-
神はあらゆる場所にいますか目ざめよ! 2011 | 4月
-
-
聖書の見方
神はあらゆる場所にいますか
神は遍在している,つまり神はあらゆる場所,あらゆる物の中にいる,と考える人は少なくありません。賢王ソロモンは,エホバ神への祈りの中で次のような願いを述べました。『天から,すなわちあなたの住まわれる定まった場所からお聞きください』。(列王第一 8:30,39)ですから聖書によれば,エホバ神には,住む場所があります。ソロモンはその場所を「天」と呼びました。では,その天とは何でしょうか。
聖書ではしばしば,地球を取り巻く物質宇宙を指して「天」という語が使われています。(創世記 2:1,4)とはいえ,神がすべての物を造ったので,物質宇宙が存在する前から神には住む場所があったはずです。ですから,神は物質界とは別の領域に存在しているに違いありません。それで,エホバ神の住む場所として聖書が述べる天は,空中あるいは宇宙のどこか特定の場所ではなく,霊の領域を指しています。
-
-
神はあらゆる場所にいますか目ざめよ! 2011 | 4月
-
-
常にどこにでも?
エホバには住む場所があるということからすれば,神は常にどこにでもおられる,ということはありません。では,神は何が起きているかをどのようにして知るのでしょうか。(歴代第二 6:39)一つには,ご自分の聖霊,つまり活動する力によってです。詩編作者はこう記しています。「わたしはあなたの霊のもとからどこへ行くことができるでしょうか。あなたのみ顔のもとからどこへ走り去ることができるでしょうか。たとえわたしが天に上ろうとも,あなたはそこにおられます。たとえわたしがシェオルに寝いすを設けようとも,ご覧ください,あなたはそこにおられるのです」。―詩編 139:7-10。
神の聖霊の力がどこにでも及ぶことは,太陽を例にするとよく分かります。太陽の位置は定まっていますが,その放出するエネルギーは地球の広範囲に届きます。同様に,エホバには住む場所がありますが,神はご自分のどんな意志も,宇宙のどこにおいても実行することができます。エホバはまた,聖霊を用いて,いつどこで何が起きようともその出来事を把握することができます。歴代第二 16章9節にあるとおりです。『エホバに関しては,その目はあまねく全地を行き巡っており,ご自分に対して心の全き者たちのためにみ力を表わしてくださいます』。
さらに神は,み使いと呼ばれる霊の被造物の組織を統制しています。聖書によれば,これら霊者は数億,おそらくは数十億かそれ以上います。a (ダニエル 7:10)聖書には,み使いたちが神の代理として地上に来て人と話し,報告を持ち帰った,という記述が幾つも出てきます。一例を挙げると,アブラハムの時代にみ使いたちは,ソドムとゴモラについての苦情の叫びを調査しました。そして神は,み使いからの報告を受けた後,これらの都市を滅ぼすことにしたようです。―創世記 18:20,21,33; 19:1,13。
ですから,聖書によれば,エホバがあらゆる場所にいる必要性はありません。エホバは,聖霊の働きと無数のみ使いによって,創造物に起きている事柄を十分に知ることができるのです。
-