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グアドループ1995 エホバの証人の年鑑
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反対によって信仰が試みられる
宗教的な反対が時にはひどく敵意に満ちたものになったため,聖書に記されている真理を受け入れた人たちの多くは,非常に困難な状況のもとで自分の立場を定めなければなりませんでした。フロラ・ポンバはその一人です。夫と一緒に聖書を調べ始めたのですが,近所の人が二人に圧力をかけ始めると,夫のほうは勉強をやめてしまいました。家族で小さな食料品店を経営していたのでお客を失うことを恐れたのです。しかし妻のほうは忍耐して霊的によく進歩しました。家庭内の雰囲気は緊張しました。夫は殺すと言って妻を脅迫するまでになりました。その女性は大きなナイフが夫の枕の下にあるのを見つけて逃げ出し,熱帯林とバナナ園の中の16㌔もの道のりを経て,エホバの証人の家族のところに避難しました。夫から隠れていた時,この女性はバプテスマを受ける決意を固め,「信仰のために死に直面しなければならないのであれば,エホバの僕として数えていただきたいのです」と言いました。こうして1957年のある朝,日が昇る前に海でバプテスマを受けたのです。
和解しようと努力したにもかかわらず,姉妹は実の家族を失いました。しかし,マタイ 19章29節のイエスの約束通り,大きな霊的家族を得ました。この忠実な姉妹は全時間奉仕を始め,30年以上たった今でもラマンタンで開拓奉仕を行なっています。
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グアドループ1995 エホバの証人の年鑑
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[141ページの図版]
フロラ・ポンバは厳しい患難に直面してもエホバの側に立場を定めた
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