-
銃砲所持 ― 男性だけではない目ざめよ! 1990 | 5月22日
-
-
ですから,女性向けに特別にデザインされた拳銃がすでに市場に出回っていて,しかもそれがよく売れているということを知っても驚くには当たりません。ある女性記者はこう書いています。「ご婦人方,あなたは男性用臭気止めをお使いにはならないでしょう。それなら,男性用のピストルを使うことはありません。縁なしで爪がひっかからない軽量の連発ピストル,上品でしかも威力のあるピストルのほうが向いています。38口径レディースミスがいいかもしれません。……光沢のある青,またはつや消しの銀製のものがあって,銃身の長さは選択できます」。ある専門家は,女性が望む銃について自分の意見を次のように述べました。「女性は見た目にきれいな銃,ハンドバッグに入れておける見栄えのいい銃を望んでいる。コンパクトや鏡にぶつかるようなものは嫌なのだ。……多くの女性は同系色で色の調和するものを好む。不吉で狂暴な感じのものは望まない。……銃は護身用に購入するのだが,かといって不格好なものでは困るのだ」。
エレガントな女性のために特別にデザインされた拳銃の中に,38口径5連発式のものがあります。ハンドバッグの中にぴったり収まるよう,銃身の長さが5㌢のものと8㌢のものと2種類あり,どちらかを選べるようになっています。握りの部分が滑らかな紫檀材できれいな形に作られたものもあれば,淡く柔らかな色調の物とマッチするような拳銃もあります。ある女性は,「これならとても美しくて,使いやすいと思うわ」と言いました。それに,女性用拳銃を入れる特別の仕切りの付いた新製品のハンドバッグもあります。ある女性はこう言いました。「女性用の拳銃を持っていても特別に作られたハンドバッグを持っていない女性は,困るに決まっています。クラッカーのくずとかはっかのお菓子,たばこを吸う人ならたばこ,そのほか女性のハンドバッグの底にたまる物が,銃身に詰まってしまうのです」。女性が銃を携帯するのが,傘を携帯するのと同じほど普通になる時が来ることを予見している人もいます。
-
-
銃砲所持 ― 死への道目ざめよ! 1990 | 5月22日
-
-
最後にこういうこともあります。警察官の家族の一員であり,自らも熟練した射手である女性記者は,「デザイナー・ブランドの武器がこんなにもあれば,問題は減るどころかかえって増えるということは,ちょっと考えてみれば分かるはずです。“きれいな”銃を買う女性は,撃ち抜かれた脳の美しさを見たことがあるのでしょうか。結果はきれいなものではありません。撃たれて顔がなくなった男を一度でも見たことがあるのでしょうか」と書いています。また,「心臓を狙うことができますか」と問いかけています。
暴漢から突然に声をかけられた場合,隠し持っている拳銃をどれほど素早く取り出せるでしょうか。彼女自身の経験を考えてみてください。屠殺用のナイフを持った,気の狂った中毒者に背後から襲われたとき,「相手の顔も見ず,声も聞かないうちに私はもう喉にナイフを突きつけられていたのです。もし私が拳銃を取り出そうとしていたなら,どちらがその大接戦に勝ったでしょうか」。彼女はさらにこう述べています。「私は護身用にピストルを持ち歩くことなど夢にも思いません。倫理的な観点からそう言うのではなく,実際問題として言うのです」。
-