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アイスランド2005 エホバの証人の年鑑
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1948年12月,さらに2人の宣教者がやって来ました。デンマーク出身のイングバト・イェンセンと,イングランド出身のオリバー・マクドナルドです。それら収穫の新たな働き人たちはリンダル兄弟の業に加わり,大量の文書を配布しました。冬の間はレイキャビクとその周辺で奉仕し,短い夏の間は海岸沿いの田園地帯で働きました。イェンセン兄弟は,ある伝道旅行のことを特によく覚えていて,こう書いています。「アイスランドに来て最初の夏のこと,もう1人の宣教者と一緒に田園地帯に出かけました。たいてい,区域まではバスか船を使い,自転車,テント,寝袋,文書,食糧などを持っていきます。ある晩,西海岸にあるスティッキスホールムルという町に船で向かい,翌日の午後に到着しました。計画では,町のすべての家を訪問した後,100㌔ほど離れたボルガルネスという町まで自転車で行くことになっていました。その町からはレイキャビクまでのフェリーが毎日運行しています。旅の出だしは上々でした。6月中旬で,日も照っていました。最初の晩,私たちは町の一部での奉仕を終えて,寝袋に潜り込みました。ところが,一晩中寒くてしょうがありません。翌朝になって理由が分かりました。夜の間に雪が10㌢も積もったのです。船は1週間先までないので,旅を切り上げることは不可能でした。それで計画どおりにその町で奉仕し,自転車で山道を越えて,途中にある農家を訪問しながら次の町にたどり着きました」。
2人は,みぞれや雨,そして風速30㍍にもなる強風の中を自転車で進み,4日後にようやくボルガルネスに着きました。とはいえ,道中で訪ねた農家の人たちが必ず家に招き入れてコーヒーや食べ物を出し,手厚くもてなしてくれたので,悪天候のつらさも幾分埋め合わせられました。イェンセン兄弟は1日に8回ないし10回も食事をしたことを思い出し,こう述べています。「親切な申し出を断わると家の人の気分を害するのではないかと思いました。それに,樹立されたエホバの王国について徹底的な証しをする機会にもなりました」。
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アイスランド2005 エホバの証人の年鑑
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イングバト・イェンセン,
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