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「見よ,わたしは……いつの日もあなた方と共にいるのです」ものみの塔 2013 | 7月15日
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4. (イ)主人であるイエスの答えは,何を明示していますか。(ロ)小麦のようなクリスチャンを見分けられるようになったのは,いつですか。
4 イエスは小麦と雑草について,「収穫まで両方とも一緒に成長させておきなさい」と述べました。この命令は,1世紀から今日に至るまで,地上には小麦のような油そそがれたクリスチャンが常にいたことを明示しています。イエスが後に弟子たちに語った次の言葉も,この結論を裏づけています。「わたしは事物の体制の終結の時までいつの日もあなた方と共にいるのです」。(マタ 28:20)ですから,油そそがれたクリスチャンは,終わりの時に至るまでいつの日もイエスに守られます。しかし,雑草のようなクリスチャンがはびこっていたので,その長い期間中にだれが小麦級に属していたか,はっきりしたことは分かりません。それでも,収穫の季節が始まる数十年前に,小麦級は見分けやすくなりました。どうしてそう言えるのでしょうか。
使者が「道を整え」る
5. マラキの預言は1世紀にどのように成就しましたか。
5 イエスが小麦と雑草の例えを話す数百年前に,エホバは預言者マラキに霊感を与え,イエスの例えに関連した出来事を予告させました。(マラキ 3:1-4を読む。)バプテスマを施す人ヨハネが『道を整える使者』でした。(マタ 11:10,11)西暦29年にこの使者が来た時,イスラエル国民に対する裁きの時はすでに近づいていました。イエスは2番目の使者であり,エルサレムの神殿を二度,最初は宣教の初め,二度目は宣教の終わりごろに清められました。(マタ 21:12,13。ヨハ 2:14-17)ですから,イエスによる清めの業は,ある長さの時間をかけて行なわれました。
6. (イ)マラキの預言は,大規模にはどう成就しますか。(ロ)イエスはいつからいつまで霊的神殿を検分しましたか。(注記も参照。)
6 このマラキの預言は,大規模にはどう成就するのでしょうか。1914年までの数十年間,C・T・ラッセルとその親しい仲間たちが,バプテスマを施す人ヨハネと同じ業を行ないました。その重要な業には,聖書の真理を回復することが含まれます。聖書研究者たちは,キリストの贖いの犠牲の真の意味を教え,地獄の火の教理の偽りを暴露し,来たるべき異邦人の時の終わりを宣明しました。それでもキリストの追随者と唱える宗教グループは数多くあり,それらのうちどのグループが小麦なのか,という重要な質問の答えが必要でした。イエスはその問題を解決するため,1914年に霊的神殿の検分を始めます。その検分と清めの業はある長さの時間をかけて,つまり1914年から1919年の初めごろまで行なわれました。c
検分と清めの時期
7. 1914年に検分を始めたイエスは,何を見いだしましたか。
7 検分を始めたイエスは,何を見いだしたでしょうか。活発な伝道活動のために,優に30年以上にわたって力と財を費やしてきた熱心な聖書研究者の少人数の一団です。d 比較的少数ながら,サタンの雑草に阻まれなかったそれら丈夫な小麦を見いだして,イエスとみ使いたちは大いに喜んだに違いありません。それでも,「レビの子ら[油そそがれた者たち]を……清くする」ことが必要になりました。(マラ 3:2,3。ペテ一 4:17)なぜでしょうか。
8. 1914年以降,どんな事態の進展がありましたか。
8 1914年の終わりごろ,ある聖書研究者たちは,天に行けなかったことで落胆していました。1915年から1916年にかけては,組織外からの反対により,宣べ伝える活動のペースが落ちました。なお悪いことに,1916年10月にラッセル兄弟が亡くなると,組織内からも反対が生じました。ものみの塔聖書冊子協会の7人の理事のうち4人が,ラザフォード兄弟を会長とする決定に反旗を翻したのです。彼らは兄弟たちの間に分裂をもたらそうとしましたが,1917年8月には,ベテルを去りました。まさに清めです! 聖書研究者たちの中には人への恐れに屈した人もいましたが,全体としては,イエスによる清めの業に進んでこたえ応じ,必要な変化を遂げました。そのためイエスは,彼らを真のクリスチャンの小麦として裁き,キリスト教世界の諸教会にいる者たちを含め,偽クリスチャンすべてを退けました。(マラ 3:5。テモ二 2:19)
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16,17. (イ)イエスの例えに示されている五つ目の出来事は何ですか。(ロ)その出来事は将来に成就すると,なぜ言えますか。
16 五つ目は,明るく輝くことです。イエスは預言の結びに,「その時,義人たちはその父の王国で太陽のように明るく輝く」と言われました。(マタ 13:43)いつ,どこで輝くのでしょうか。この言葉はこれから成就します。イエスは,今地上で行なわれている活動ではなく,将来に天で生じる事柄を予告していたのです。f そう言える二つの理由があります。
17 一つ目の理由には,時が関係しています。イエスは,「その時,義人たちは……輝く」と述べました。今ある証拠からすれば「その時」とは,イエスがそのすぐ前で述べた出来事が生じる時のことです。つまり『雑草が火の燃える炉の中に投げ込まれる』時です。これは,大患難の最終部分に生じます。ですから,油そそがれた者たちが「明るく輝く」ことも,将来のその同じ時期に生じるに違いありません。二つ目の理由には,場所が関係しています。イエスは,義人たちは「王国で……輝く」と述べました。これはどういう意味でしょうか。大患難の最初の部分が終わった時点でまだ地上にいる忠実な油そそがれた者たちは皆,最終的な証印をすでに押されています。次いで,イエスの預言が示すとおり,天に集められます。(マタ 24:31)彼らはその場所で,「その父の王国で」輝くのです。そしてハルマゲドンの戦いの後,間もなくして「子羊の結婚」におけるイエスの喜ばしい花嫁の一部となります。―啓 19:6-9。
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では,真のクリスチャンは特にどんな点で,偽のクリスチャンと異なっていたのでしょうか。宣べ伝える業です。聖書研究者たちの間で指導の任に当たっていた人たちは,王国を宣べ伝える業に一人一人が参加する重要性を強調するようになりました。例えば,1919年に出された,「業はだれに委ねられているか」(英語)と題する小冊子は,油そそがれたすべてのクリスチャンに戸別伝道を強く勧めました。こうあります。「業は膨大に思えるが,これは主の業であり,我々は主の力のうちに遂行する。その業に参加するのは特権である」。反応はどうでしたか。1922年の「ものみの塔」誌の報告によれば,その時以後,聖書研究者たちは宣べ伝える活動を強化しました。程なくして,戸別伝道はそれら忠実なクリスチャンの顕著な特色となりました。それは今日でも同じです。
12. 小麦級はいつから集められてきましたか。
12 二つ目は,小麦を集めることです。イエスはみ使いたちに,「小麦をわたしの倉に集めることに掛かりなさい」と命じています。(マタ 13:30)1919年以降,油そそがれた者たちは,回復されたクリスチャン会衆に集め入れられてきました。この事物の体制の終わりに生きている油そそがれたクリスチャンが最終的に集められるのは,天での報いを受けた時です。―ダニ 7:18,22,27。
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「見よ,わたしは……いつの日もあなた方と共にいるのです」ものみの塔 2013 | 7月15日
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f 16節: ダニエル 12章3節は,「洞察力のある者[油そそがれたクリスチャンたち]は大空の輝きのように照り輝く」と述べています。彼らはまだ地上にいる間に,宣べ伝える活動に参加することによって照り輝きます。しかし,マタイ 13章43節は,彼らが天の王国で明るく輝く時のことを述べています。以前わたしたちは,これら二つの聖句はいずれも,宣べ伝える活動に言及していると考えていました。
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