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聖書の23番目の書 ― イザヤ書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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4 イザヤがこの書の筆者であることは何から明らかですか。
4 エホバがイザヤに預言的な裁きを書き記すように命じたことは,イザヤ 30章8節から確証されます。「さあ,来て,彼らと共にそれを書き板の上に書き,それを書物に書き込め。それが将来の日のためのものとなり,定めのない時に至るまでの証しとなるためである」。古代ユダヤ人のラビたちはこの書の筆者がイザヤであることを認めており,大預言者(イザヤ書,エレミヤ書,エゼキエル書)の中の最初の書としてこの書を扱っていました。
5 何がイザヤ書の統一性を証ししていますか。
5 40章以降の文体が異なるという理由で,その部分を別の筆者,すなわち「第二イザヤ」の作であると主張する人がいます。しかし,内容の変化に注目すれば,文体の相違は十分に説明がつきます。イザヤが自分の名の付された書全巻を記したことを示す証拠は多くあります。例えば,この書の統一性は「イスラエルの聖なる方」という表現からも明らかです。この表現は1章から39章までに12回,40章から66章にかけて13回,合計25回出て来ます。しかもヘブライ語聖書の他の部分には,全体を通して6回しか出て来ていません。また使徒パウロは,この預言の書の色々な箇所から引用し,この書全巻が一人の筆者,イザヤのものであるとすることにより,この書の統一性を証ししています。―ローマ 10:16,20; 15:12とイザヤ 53:1; 65:1; 11:1とを比較してください。
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