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第15部 ― 西暦1095年-1453年 ― 剣に訴えて目ざめよ! 1989 | 8月8日
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しかし東西の教会の関係は非常にもろく,程なくして共通の敵に,すなわち急速に広がるイスラム世界に脅かされるようになりました。
イスラム教徒が北アフリカのエジプトやビザンティン帝国の他の地域を攻め落とした遅くとも7世紀には,東方教会はその事実を認めました。
それから100年もたたないうちに,西方教会はイスラム教がスペインを経由してフランスに入り,パリまであと約160㌔というところまで近づくのを見て衝撃を受けました。スペインのカトリック教徒の中にはイスラム教に改宗した人が大勢いましたし,イスラムの風俗を取り入れ,イスラム文化を受け入れた人たちもいました。「初期のイスラム教」と題する本は,「教会は被った痛手のゆえに敵意を抱き,復しゅうの炎を燃え上がらせるため,スペイン人の子らの中で絶え間なく活動を続けた」と述べています。
数世紀後,スペインのカトリック教徒は再度彼らの土地の大部分を獲得してから,「領土内のイスラム信奉者たちを攻撃し,情け容赦なく迫害し,力ずくで彼らの信仰を捨てさせ,国内から追放し,スペインとイスラムの結合した文化の痕跡を根絶やしにしようと過激な手段を講じ」ました。
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第15部 ― 西暦1095年-1453年 ― 剣に訴えて目ざめよ! 1989 | 8月8日
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この帝国は,単にイスラムの剣で切り払われただけではなく,ローマにあった同帝国の姉妹教会の振るう剣によっても切り払われたのです。
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