ユダ

13. ユダが父親の言葉を聞く時，不安に思ったかもしれないのはどうしてですか。

¹³ 次に，ヤコブはユダに語り掛けます。ユダは兄たちが父親から言われたことを聞いて，不安になったかもしれません。自分も大きな間違いをした心当たりがあったからです。例えば，シェケムの町の略奪に関わっていました。（創 34:27）兄弟たちと一緒にヨセフを奴隷として売り，そのことで父親にうそをつきました。（創 37:31-33）息子の嫁のタマルを娼婦だと思って，関係を持ったこともありました。（創 38:15-18）

14. ユダはどんな良いことをしましたか。（創世記 49:8，9）

¹⁴ でも，ヤコブが聖なる力に導かれてユダに語ったのは，祝福と褒め言葉だけでした。（創世記 49:8，9を読む。）ユダは年老いた父ヤコブの気持ちを深く思いやり，末っ子のベニヤミンをなんとかして助けようとしました。（創 44:18，30-34）

15. ユダについての預言はどのように実現しましたか。

¹⁵ ヤコブは，ユダが指導者として兄弟たちを率いると予告しました。でもそれが実現するのは，しばらく先のことでした。聖書の記録によると，ユダ族が初めて先頭に立って行動したのは約200年後のことです。イスラエルがエジプトを出て約束の地に向けて荒野を旅した時，先頭を進んだのはユダ族でした。（民 10:14）さらに数十年後，約束の地を征服する時，先陣を切ったのもユダ族でした。（裁 1:1，2）また，ユダの子孫のダビデが王になり，ユダ族の王統は長く続きました。でも，この預言にはもっと大切な意味がありました。

16. 創世記 49章10節の預言はどのように実現しましたか。（「ヤコブの臨終の預言」の囲みも参照。）

¹⁶ ヤコブは，ユダの子孫の1人が人類を永久に統治することを予告しました。（創世記 49:10と脚注を読む。）ヤコブがシロと呼んでいるその統治者とは，イエス･キリストのことです。天使はイエスについてこう言いました。「エホバ神は父ダビデの王座を彼に与え[る]」。（ルカ 1:32，33）イエスは「ユダ族の者であるライオン」とも呼ばれています。（啓 5:5）

17. どのようにエホバに倣えますか。

¹⁷ 学べること。ユダは大きな間違いを幾つもしましたが，エホバから祝福されました。ユダの兄弟たちは「どうして？」と思ったかもしれません。でもエホバはユダの良いところを見ていました。では，どのようにエホバに倣えるでしょうか。仲間の兄弟姉妹が特別な奉仕をすることになった場合，その人の短所に目が向き，「どうしてあの人が？」と思うかもしれません。でも，エホバはいつも人の良いところを見ています。私たちも同じようにしましょう。

18. 辛抱して待つことが大切なのはどうしてですか。

¹⁸ ユダの例から，辛抱して待つことの大切さも学べます。エホバは必ず約束を果たす方ですが，私たちが望む方法やタイミングでそうするとは限りません。ユダの子孫からイスラエルを導く王が現れるまでには時間がかかりました。その間イスラエルを導いた人の中には，レビ族のモーセ，エフライム族のヨシュア，ベニヤミン族のサウル王がいました。でも，ユダ族の人たちはエホバから任命された人を支持し続けました。私たちも，エホバが教え導く役割を与えている人に心から協力しましょう。（ヘブ 6:12）