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    目ざめよ! 2007 | 12月
    • 神のみ名が広く知らされる

      聖書の詩編を書いたダビデは,『わたしは歌をもって神のみ名を賛美します』と歌いました。ダビデは神のみ名を知っていたので,ある歌の中で,『エホバがほめたたえられますように。その栄光あるみ名がほめたたえられるように』と述べました。(詩編 69:30; 72:18,19)日本語で一般的に使われている神のみ名はエホバで,これはיהוהというヘブライ語から来ています。この名は聖書に約7,000回出ています。

      これまで幾世紀にもわたり,神のみ名は聖書以外の様々なところで使用されてきました。例えば,ベネディクトゥス・シト・イエホワ・デウス(「エホバ神が賛美されますように」の意)というラテン語が,スイスで長年造幣されていた金貨に記されていました[1]。実のところ,過去数百年の間に,神のみ名が1,000種類以上の硬貨やメダルやチップ(硬貨の代用物)などにヘブライ語やラテン語で記されていたのです。

      このページと次のページにそのような硬貨が載っています。神のみ名がこれほど広く用いられたのはなぜでしょうか。

      神のみ名が用いられた理由

      16世紀以降,ローマ・カトリック教徒とプロテスタント改革者の間の宗教戦争が西ヨーロッパ各地で荒れ狂いました。スペインの幾つかの属領は,勢力を誇っていたローマ・カトリック教会とのつながりを断ち,改革派教会のほうを選びました。これがきっかけで,宗教をめぐる内乱が起きます。自分たちの側に神の加護があるというメッセージを伝えるために,硬貨やそれに描かれた像が使われました。

      神のみ名はどのように用いられたか

      金型の製作者たちは,神のみ名エホバを表わすのに,テトラグラマトンとして知られる四つのヘブライ文字を使いました。その四文字をローマ字に直すと,JHVHもしくはYHWHとなります。金型の製作者も一般の人々もたいていはヘブライ語が読めませんでした。それで神のみ名の四つのヘブライ文字は,何度も転写されるうちに,元とは違う様々な書き方がされるようになりました。

      神のみ名の記された硬貨がスウェーデンで1568年ごろに造幣され[2],スコットランドでも1591年ごろに造られました。1600年ごろ,スウェーデン王カール9世が神のみ名を貨幣に記させましたが,そのつづりはIhehova,Iehova,Iehovahとばらつきがありました[3]。造らせた硬貨のうち1種類は金貨で,肉体労働者の4か月分の賃金を超える価値があり,人々は目をみはりました。

      1588年から1648年までクリスティアン4世がデンマークとノルウェーを治めました。その時代に“エホバ硬貨”が60種類以上もあったことが知られています。“エホバ硬貨”は17世紀中ごろまでにポーランドとスイスにも登場し,さらにドイツにも広がってゆきます。

      1618年から1648年までヨーロッパで続いた三十年戦争はもともとは宗教戦争であり,その30年間に“エホバ硬貨”が数多く造られました。スウェーデン王グスタフ2世アドルフは1631年のブライテンフェルトの戦いで勝利を収めた後,テトラグラマトンの記された硬貨を造らせます[4]。エルフルト,フュルト,マインツ,ビュルツブルクなどの町で造幣されました。同じころ,スウェーデンと同盟関係にある幾つかの公国でも,神のみ名を記した硬貨が造られるようになりました。

      恐ろしい三十年戦争が終わった後も約150年間は,神のみ名の刻まれた硬貨やメダルが造られました。オーストリア,フランス,メキシコ,ロシアなどの国々で造られたのです。しかし18世紀の初めになると,そうした神のみ名の使用は減ってゆきます。そして,金型や刻印機からはほとんど消えてしまいました。

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    目ざめよ! 2007 | 12月
    • [20ページの図版のクレジット]

      Coin 1 and tools: Hans-Peter-Marquardt.net; coin 2: Mit freundlicher Genehmigung Sammlung Julius Hagander

      [21ページの図版のクレジット]

      Coins 3 and 4: Mit freundlicher Genehmigung Sammlung Julius Hagander

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