イエスの時代のセプトゥアギンタ訳の写本の断片に見られる神様のお名前
「新世界訳聖書」は,ヘブライ語聖書でもクリスチャン・ギリシャ語聖書でも,神様の聖なるお名前エホバを使っています。一方,ほとんどの日本語訳聖書はそうする代わりに,「主」という言葉を使っています。その理由の1つとして,ある翻訳者たちは,神様の固有の名前を表わすテトラグラマトン(YHWH)がヘブライ語聖書のギリシャ語セプトゥアギンタ訳に出ていない,と言います。しかし,それは本当でしょうか。
20世紀半ば,セプトゥアギンタ訳の非常に古い断片が幾つか発見されました。イエスの時代のものです。そこには,ヘブライ語文字で書かれた神様の聖なるお名前が含まれていました。後になって,写字生が神様のお名前をキュリオス(「主」を意味するギリシャ語)に置き換えたものと思われます。「新世界訳聖書」は,神様のお名前を聖書中のあるべき位置に復元しています。