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憐れみに関する教訓を学んだ人その信仰に倣う
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7,8. (イ)ニネベの人々はヨナの音信にどう反応しましたか。(ロ)ニネベの王はヨナの言葉にこたえ応じて何をしましたか。
7 ヨナの音信はニネベ人の注意を引きます。ヨナは,敵対的で暴力的な反応を覚悟していたに違いありません。ところが,驚くべきことが生じます。人々が耳を傾けたのです。ヨナの言葉は野火のように広がり,間もなくニネベ中がヨナの伝えた破滅の預言のことで持ち切りになります。(ヨナ 3:5を読む。)富んだ人も貧しい人も,強い人も弱い人も,若い人も年取った人も,皆が悔い改めの気持ちを表わし,断食をします。そのことはすぐに王の耳にも届きます。
ヨナがニネベで宣べ伝えるには,勇気と信仰が必要だった
8 王も,ヨナの言葉にこたえ応じます。神への恐れを感じ,王座から立って,豪華な衣を脱いで民と同じ粗布をまとい,「灰の中に座(り)」ます。「大いなる者たち」つまり貴族と共に布告を出し,民衆が自発的に始めた断食を国として公式に行なうことを知らせます。すべての者は粗布をまとい,家畜もそうするように,と命じます。b そして,民に悪と暴虐の罪があることを謙遜に認めます。さらに,自分たちの悔い改めをまことの神がご覧になって心を和らげてくださるようにという希望を言い表わし,「神が……その燃える怒りから離れて,我々が滅びないようにしてくださる」かもしれない,と述べます。―ヨナ 3:6-9。
9. ニネベ人についてどんな疑問を唱える批評家がいますか。その考えが間違っていると言えるのはなぜですか。
9 ニネベ人がそれほど急に心を改めたとは思えない,と疑問を唱える批評家もいます。しかし聖書学者たちは,そのような変化は古代のこうした文化圏の人々の迷信深くて気まぐれな性質と調和しないわけではない,と述べています。さらに,後代にイエス・キリストがニネベ人の悔い改めに言及しているので,批評家の考えは間違っていると言えます。(マタイ 12:41を読む。)イエスは自分の知っている事柄を話していました。天にいた時,それらの出来事を目撃していたからです。(ヨハ 8:57,58)実のところ,どんなに悪らつに見える人についても,悔い改めは不可能だと決めつけてはなりません。人の心の中をご覧になれるのはエホバだけなのです。
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憐れみに関する教訓を学んだ人その信仰に倣う
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b これは奇妙に思えるかもしれませんが,古代に前例がないわけではありません。ギリシャの歴史家ヘロドトスによれば,古代ペルシャ人は,信望の厚い将軍の死を悼む際に家畜も喪に服させたことがあります。
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