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ヘロデ聖書に対する洞察,第2巻
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さらにヨセフスは,ヘロデが死んだのはローマ人によって王に任じられてから37年後,エルサレムを占拠してから34年後であるとしています。(ユダヤ古代誌,XVII,190,191 [viii,1])
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ヘロデ聖書に対する洞察,第2巻
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ですから,ヨセフスの言うように,ヘロデがローマによる任命の37年後,エルサレム占領の34年後に死んだとすれば,しかも,その年がいずれも在位年にしたがって数えられているとすれば,ヘロデが死んだのは西暦前1年だったのかもしれません。
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ヘロデ聖書に対する洞察,第2巻
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ヨセフスによれば,ヘロデは月食後ほどなくして,過ぎ越しの前に死にました。(ユダヤ古代誌,XVII,167 [vi,4]; 213 [ix,3])
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ヘロデ聖書に対する洞察,第2巻
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ヨセフスによれば,ヘロデはその時約70歳でした。ヘロデはガリラヤの知事に任じられた時(一般的な見方では西暦前47年)に15歳だったとヨセフスは述べています。しかし学者たちは,恐らくこれは誤りで,25歳と書くつもりだったのだろうと考えています。(ユダヤ古代誌,XVII,148 [vi,1]; XIV,158 [ix,2])したがって,ヘロデが死んだのは西暦前2年もしくは1年になります。しかし,思いに留めておかなければならないのは,種々の出来事の年代に関するヨセフスの記述は多くの矛盾をはらんでいるため,最も信頼できる資料ではないということです。
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