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聖書の24番目の書 ― エレミヤ書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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7 エレミヤはどのようにして預言者となりましたか。エホバはどのように彼を元気づけますか。
7 エホバはエレミヤを任命する(1:1-19)。エレミヤは自分が預言者になりたかったから,あるいは祭司の家族の出であったから任命を受けたのでしょうか。その点はエホバご自身がこう説明しておられます。「わたしは,あなたを腹のうちで形造っている前からあなたを知っており,あなたが胎を出る前からあなたを神聖なものとした。わたしはあなたを諸国民への預言者とした」。それはエホバからの任命だったのです。エレミヤは自ら進んで行くでしょうか。彼は,『わたしは少年にすぎません』,と謙遜に言い訳をします。しかし,エホバは彼を元気づけます。「さあ,わたしはわたしの言葉をあなたの口に入れた。見よ,わたしは今日,あなたを諸国の民と王国の上に任命した。それは根こぎにし,引き倒し,滅ぼし,打ち壊すため,建てて,植えるためである」。エレミヤは恐れてはなりません。「彼らは必ずあなたと戦うことになるが,あなたに打ち勝つことはない。『わたしがあなたと共にいて,あなたを救い出すからである』と,エホバはお告げになる」。―1:5,6,9,10,19。
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聖書の24番目の書 ― エレミヤ書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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15 (イ)当時はどれほど重大な時期でしたか。エホバのどんな命令はこの点を強調していますか。(ロ)民はどのようにエホバの名を知ることになりますか。彼らの罪がエホバを欺くことがないのはなぜですか。
15 エホバはすなどる者と狩人を遣わす(16:1-17:27)。荒廃が切迫していることを考慮に入れて,エホバはエレミヤにこう命令します。「あなたは自分のために妻をめとってはならない。この所で息子や娘を持ってはならない」。(16:2)今は嘆き悲しむ時でも,民と共に宴会に連なる時でもありません。エホバは彼らをこの地から投げ出そうとしておられるからです。次いでエホバは,『人々をすなどるためにすなどる者を,人々を狩り出すために狩人を』遣わすとも約束されます。そして,エホバがそれをことごとく成し遂げることにより,「彼らは[その方の]名がエホバであることを知らなければならなくなる」のです。(16:16,21)ユダの罪は鉄の尖筆で,そうです,金剛石のとがりで民の心に刻み込まれています。「心はほかの何物にも勝って不実であり,必死に」なります。しかし,エホバは心を探ることができます。だれもエホバを欺くことはできません。背教する者は,「生ける水の源,エホバを捨てた」のです。(17:9,13)ユダが安息日を神聖なものとしないなら,エホバはその門と塔を火によってむさぼり食います。
16 エホバは陶器師と粘土の器によって何を例示されましたか。
16 陶器師と粘土(18:1-19:15)。エホバはエレミヤに陶器師の家に行くよう命令します。エレミヤはそこで,損なわれた粘土の器を陶器師が自分の思い通りに別の器に作り直してゆくのを見ます。エホバは,ご自分がイスラエルの家に対して,引き倒す力も築き上げる力をも持つ陶器師であると宣言されます。次いでエレミヤに,陶器師の瓶をヒンノムの谷に持って行き,そこでエホバからの災いを宣告するようにと告げます。民はその場所を罪のない血で満たし,自分たちの子らをバアルへの全焼燔の捧げ物として火で焼いたからです。その後エレミヤは,エホバがエルサレムとユダの民とを砕く象徴として,その瓶を砕かねばなりません。
17 エレミヤはどんな難しい経験をしますか。そのために彼は沈黙しますか。
17 迫害に遭ってもあきらめない(20:1-18)。エレミヤが大胆に宣べ伝えることにいら立ちを覚えた神殿の事務官パシュフルは,彼を一晩足かせ台につなぎます。エレミヤはそこから解かれると,パシュフルが捕らわれの身となること,またバビロンで死ぬことを予告します。自分に浴びせられる嘲笑と非難を嘆き悲しんで,エレミヤはもう語るまいと考えます。しかし,彼は沈黙していることができません。エホバの言葉は,『彼の心の中にあって,骨の中に閉じ込められた燃える火』のようになり,彼は話さずにはいられなくなります。自分の生まれた日をのろいながらも,彼はこう叫びます。「あなた方はエホバに向かって歌え! エホバを賛美せよ! 神は貧しい者の魂を悪を行なう者たちの手から救い出してくださったからである」。―20:9,13。
18 エレミヤはゼデキヤにどんなことを告げますか。
18 支配者たちに対するエホバの憤り(21:1-22:30)。ゼデキヤの質問に答えて,エレミヤはエルサレムに対するエホバの激しい怒りを彼にこう告げます。バビロンの王がその都市を攻囲し,それは疫病,剣,飢きん,そして火によって滅ぼされるであろう。シャルム(エホアハズ)は流刑の地で死に,エホヤキムは雄のろばが埋められるように埋められます。その子コニヤ(エホヤキン)はユダから投げ出されて,バビロンで死ぬことになります。
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