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聖書の65番目の書 ― ユダの手紙『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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書かれた場所: パレスチナ(?)
書き終えられた年代: 西暦65年ごろ
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聖書の65番目の書 ― ユダの手紙『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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4 ユダの書はどんな種類の手紙ですか。それは恐らくどこで書かれましたか。それが書かれた時についてどんなことが考えられますか。
4 ユダは「召された者たち」にあてて書いていますが,特定の会衆や個人のことは述べていません。したがって,彼の書簡は一般的な手紙であり,すべてのクリスチャンの間に広く回覧される性質のものでした。述べられてはいませんが,これが書かれた場所は恐らくパレスチナであったと思われます。また,書かれた年代をはっきり定めることも簡単ではありません。しかし,それはクリスチャン会衆が既にかなり発展していた時代であるに違いありません。ユダは「わたしたちの主イエス・キリストの使徒たちが以前に語ったことば」に注意を促し,明らかにペテロ第二 3章3節を引用しているからです。(ユダ 17,18)さらに,ユダの手紙と,ペテロ第二の手紙 第2章との間にははっきりした類似点があります。これは,ユダがペテロと同じ時期に書いたこと,これら両人が当時会衆に臨んでいた危険に深い配慮を払っていたことを示しています。したがって,だいたいの年代として西暦65年ごろが挙げられます。ユダはケスチウス・ガルスが西暦66年のユダヤ人反乱鎮圧のために進んで来ているとは述べていません。また,西暦70年のエルサレム陥落についても触れていません。こうした点も上記の年代を支持しています。ユダはその書簡の中で,罪人に対して執行される神からの明確な裁きについて述べています。その時すでにエルサレムが陥落していたなら,そうした形での裁きの執行に当然言及して自分の論議を強化していたはずです。特に,その出来事はイエスによって予告されていたからです。―ユダ 5-7。ルカ 19:41-44。
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