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聖書の65番目の書 ― ユダの手紙『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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2 (イ)ユダとはどんな人でしたか。(ロ)ユダはイエスとのどんな関係を最も重んじていましたか。
2 しかし,このユダとはだれのことでしょうか。冒頭の言葉は,この手紙が,「イエス・キリストの奴隷,しかしヤコブの兄弟であるユダ」により,「召された者たち」にあてて書かれたものであることを告げています。ユダは使徒でしたか。イエスの初めの12使徒の中には,ユダという名の人が二人いました。(ルカ 6:16)ユダは自分のことを使徒とは述べていません。むしろ,使徒たちのことを,「彼ら」という三人称で語り,明らかに自分をその中に含めていません。(ユダ 17,18)さらに,自分のことを「ヤコブの兄弟」と呼んでいます。これは明らかに「ヤコブの手紙」の筆者と同じヤコブです。このヤコブはイエスの異父兄弟でした。(1節)エルサレムにあった会衆の「柱」の一人として,このヤコブは広く知られており,そのゆえにユダは自分をこのヤコブと結びつけて述べています。つまり,このユダもイエスの異父兄弟であったという意味です。ユダはそのような人として列挙されています。(ガラテア 1:19; 2:9。マタイ 13:55。マルコ 6:3)しかし,ユダは,イエスとの肉的な関係を利用しようとはしませんでした。むしろ,謙遜な態度で自分を「イエス・キリストの奴隷」と述べて,イエスとの霊的な関係に重点を置きました。―コリント第一 7:22。コリント第二 5:16。マタイ 20:27。
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