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神の約束は信頼できますか目ざめよ! 1995 | 6月22日
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約束されていたメシア
神は,人間を罪と死の影響から救出するためにメシアを遣わすと約束するだけでなく,その約束のメシアを見分けられるようにたくさんの預言をお与えになりました。そうした預言を少しだけですが,挙げておきましょう。イエスにはこれらの預言が成就するよう物事を操作することなどできませんでした。
約束された者がベツレヘムで処女から生まれることは,何百年も前から予告されていました。(ミカ 5:2とマタイ 2:3-9,またイザヤ 7:14とマタイ 1:22,23を比較してください。)その方は銀30枚で売り渡されると預言されていました。(ゼカリヤ 11:12,13。マタイ 27:3-5)また,体の骨は一本も折られないことや,その衣のためにくじが引かれることも予告されていました。―詩編 34:20とヨハネ 19:36,また詩編 22:18とマタイ 27:35を比較してください。
とりわけ重要なのは,聖書がメシアの到来する時を予告していたことです。神の言葉は,「エルサレムを修復して建て直せという言葉が発せられてから指導者であるメシアまでに,七週,そしてさらに六十二週があるであろう」と預言していました。(ダニエル 9:25)聖書によると,エルサレムの城壁を修復して建て直せという言葉はアルタクセルクセス王の治世の第20年に発せられました。一般の歴史は,この年が西暦前455年であったことを示しています。(ネヘミヤ 2:1-8)この69週年は483年後(7×69=483)の西暦29年に終わりました。それはまさにイエスがバプテスマを受け,聖霊で油そそがれ,メシア,つまりキリストになられた年だったのです。
興味深いことに,イエスの時代の人々はメシアがその時代に登場するものと待ち設けていました。クリスチャンの歴史家ルカはそう記しています。(ルカ 3:15)ローマの歴史家タキツスとスエトニウス,ユダヤ人の歴史家ヨセフス,ユダヤ人の哲学者フィロンも,そのような期待があったことを証言しています。アバ・ヒレル・シルバーでさえ,自著「イスラエルにおける,メシアに関する考察の歴史」の中で,「メシアが西暦1世紀の第2四半期ごろに登場すると期待された」ことを認め,これは一部ダニエル書に源を発する「その当時,一般に流布していた年代計算」のためであったと述べています。
こうした情報からすると,聖書にメシアが王としての支配を開始するために戻ってこられる時が示されていても,驚くにはあたりません。ダニエルの預言に含まれている年代学的な証拠は,「至高者」が地球の支配権を「人のうち最も立場の低い者」であるイエス・キリストに渡されるまさにその時を指し示していました。(ダニエル 4:17-25。マタイ 11:29)「七つの時」,つまり七つの預言的な年の期間のことが述べられており,この期間は1914年に満ちると計算されてきました。a
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神の約束は信頼できますか目ざめよ! 1995 | 6月22日
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a ものみの塔聖書冊子協会発行,「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」という書籍の138-141ページをご覧ください。
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