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アルバニア2010 エホバの証人の年鑑
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1940年から1941年にかけての冬に,ギリシャ軍はアルバニア南部に侵入し,その土地の男たちに軍に加わるよう迫りました。ある村で一人の兄弟が,自分は中立なので加われないと言うと,兵士たちは髪をつかんで兄弟を引きずり,気絶するまで殴りました。
兄弟が意識を取り戻すと隊長は,「まだ言うことを聞かないつもりか」と詰問します。
「なんと言われようとわたしは中立です」と兄弟は答えます。
兵士たちはあきらめ,兄弟を行かせます。
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アルバニア2010 エホバの証人の年鑑
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支配者が変わっても試練は続く
国が戦禍に見舞われ,ファシスト軍が支配権を維持しようと躍起になる中,アルバニア共産党は着実に勢力を強めてゆきました。1943年,共産主義者と戦う兵士たちが一人の兄弟を捕らえ,トラックに押し込めて前線に連れて行き,ライフルを持たせようとしました。兄弟は拒否します。
「お前は共産主義者だな! クリスチャンだったら,司祭のように戦うはずだ」と隊長は怒鳴ります。
隊長は兵士たちに,兄弟を処刑するよう命じます。銃殺隊が引き金を引く寸前に,別の指揮官がやって来て,何事かと尋ねます。兄弟の中立の立場について知ると,処刑の命令を取り消し,兄弟を自由にしました。
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