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科学は神を抹殺したか目ざめよ! 2010 | 11月
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英国の哲学者アントニー・フルーは,50年にわたり無神論者として深く尊敬されていました。1950年に発表した「神学と虚偽」(英語)という論文は,「[20]世紀において最も広く転載された哲学文書」となりました。1986年にフルーは,「当代切っての反有神論者」と呼ばれました。そのため,2004年にフルーが見方を変えたことを公表した時,大きなショックを受けた人は少なくありませんでした。
フルーの考え方を変えさせたものは何だったのでしょうか。一言で言えば,科学です。フルーは,宇宙,自然界の法則,そして生命そのものが,単なる偶然によって生じたはずはないと確信するようになったのです。
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科学は神を抹殺したか目ざめよ! 2010 | 11月
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フルーは2007年にこう書いています。「重要なのは,単に自然界に規則性が見られるということではなく,それらの規則が数学的に厳密で,普遍的で,“互いに結びついている”ということである。アインシュタインはそれを『具現された理性』と表現した。我々が問うべきなのは,なぜ自然界はこのように一つにまとまっているのかということである。ニュートン,アインシュタイン,ハイゼンベルクといった科学者たちもまさにこの疑問を抱き,答えを導き出した。神の意思による,という答えである」。
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