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危険!―殺し屋の植物目ざめよ! 2004 | 5月8日
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つるつるした落とし穴
食虫植物の中で大型のものと言えば,ウツボカズラです。東南アジアなどに自生するものは,つる性植物で,樹木に絡まってそのてっぺんまで伸びます。捕虫袋には2㍑もの液体を蓄え,カエルほどの大きさの生物を捕らえることができます。中には,ネズミを捕らえたと言われているものさえあります。それにしても,わなはどのような仕組みになっているのでしょうか。
ウツボカズラの葉は水差し,もしくは瓶のような形をしていて,雨水が入らないように蓋が付いています。昆虫は捕虫袋の明るい色と大量の蜜に誘われますが,袋の縁が滑りやすくなっているため,蜜を得ようとすると足が滑って,底にたまっている液の中に落ちてしまいます。袋の内側は毛が下向きに生えていて,昆虫が逃げられないようになっています。しかも,一部のウツボカズラの蜜には麻酔性の物質が含まれていて,獲物を麻痺させます。
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危険!―殺し屋の植物目ざめよ! 2004 | 5月8日
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[24ページの図版]
ウツボカズラの葉
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